高島屋大阪店「新本館」の詳細明らかに-第1期オープンは3月2日

3月2日にオープンする「高島屋大阪店」増床第1期部分

3月2日にオープンする「高島屋大阪店」増床第1期部分

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 高島屋は1月13日、大阪店の「新本店」増床第1期オープンの概要を発表した。3月2日に第1期オープンを行い、2011年春のグランドオープンを目指す。

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 増床工事は2006年11月に着工。本館東側部分、なんさん通りに面する場所にあった事務所棟を新館として増築し、既存店舗と接続する。地階~2階の低層階は、今回の増床部分と既存の本館・東館と一体になったフロアとなる。売り場面積は現在の5万6,000平方メートルから7万8,000平方メートルへ約1.4倍に拡大。今年秋には改装第2期オープン、2011年春には全館グランドオープンを行う見通し。グランドオープンまでの投資総額は450億円。2011年度までの2年間の売上増大額は320億円(うち百貨店部分270億円、レストラン部分50億円)を見込む。

 新本館は「親子で楽しめる百貨店」を目指し、従来からの顧客であるミドル~マチュア層(45~64歳)をメーンターゲットに、ヤングアダルト~アダルト層(25~44歳)を戦略ターゲットとして拡大獲得を目指す。またヤング層(19~24歳)をチャレンジターゲットとしてこの層へのアプローチも図る予定。増山裕大阪店長は「高島屋、なんばCITY、なんばパークス、スイスホテル南海大阪など、南海難波駅に隣接する商業施設が連携して、エリア全体の集客力を上げていきたい」と話す。

 今回オープンするのは増床部の地階~9階部分。地階の食料品売り場には大阪の百貨店初となる牛肉専門店「柿安本店」などの新ブランドを導入し、デーリーユースを見込む。1・2階は「特選衣料雑貨エリア」として「ジョルジオ アルマーニ」「ドルチェ&ガッバーナ」などの新ブランドを取り入れるほか、57ブランドが集積した自主編集ゾーンを展開。婦人服売り場は、3階の「コンテンポラリーファッション」、4階の「デザイナーズエレガンス」、5階の「ヤングマーケット」とテーマごとにフロアを分け、3フロア構成で臨む。19~24歳をターゲットにした5階は、日本初展開となる「Roomy's」や関西百貨店初の「シェルター」など19ブランドや、フローズンヨーグルトカフェ「ラズルベリー」などを導入したフロアとなる。6階のベビー・子ども服・玩具売り場では、関西初出店となる子ども専用メガネサロン「アンファン」や、子ども専用ヘアサロン「ズッソキッズ」などをオープンする。7階中央ゾーンはインテリア・文房具フロアとしてリニューアルする。

 東側ゾーンの7~9階は「なんばダイニングメゾン」として35店舗が集積したレストランゾーンを展開。営業時間を23時まで延長し、ターミナル駅利用客の取り込みを狙う。同店レストランゾーンの開発・運営を担当する東神開発の花澤正雄さんは「当店の立地は、ミナミの中でもアクセスの良い場所。安心で便利なレストラン街としてアピールしたい」と話す。「高麗橋吉兆」などの高級店から小店の集まる横丁ゾーンまで、幅広い客層の利用に対応した店舗展開を行う。

 増山店長は「お客さまが描く当店のイメージは『伝統』『上質』『信頼』などだが、実際の利用実感との間にギャップがあった。その差を埋めていくのが今回の新本館計画の一番の目的」と話す。昨年オープンした大丸「北館」や梅田での百貨店業界の動きに関しては、「今回のグランドオープンで店舗面積は大阪最大級となる。ハード面とソフト面の強化により十分戦っていけると考えている」と話す。不況下での百貨店の役割については、「百貨店だからこそ提供できるサービスや商品が求められている。買い物という行為自体を楽しんでいただける空間作りをしていきたい」と言及する。

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