新町に築46年のビルを用途転換したホテル-3月16日開業へ

外観は大きく変えず、コンバージョン前の面影を残す

外観は大きく変えず、コンバージョン前の面影を残す

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 リノベーション住宅の設計・施工、まちづくりコンサルティングなどを手がけるアートアンドクラフト(大阪市西区)は3月16日、新町の築46年のビルをコンバージョン(用途転換)したホテル「HOSTEL 64 Osaka(ホステル ロクヨン オオサカ)」(新町3)を開業する。

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 同社は、大阪や阪神間でマンションやアパートなどのリノベーションや、オフィスから集合住宅へのコンバージョンなどを年間40件ほど手がけている。代表の中谷ノボルさんらスタッフが旅行などでホテルを利用することが多く、「そこそこの値段で、それなりの満足感のある宿がない」と感じ、自らホテルを作ることを決めた。

 1964(昭和39)年に建てられた鉄筋コンクリート4階建てのコンパクトなビルは、1~2階が倉庫と事務所、3~4階が社宅になっており、その間取りを生かし、1階にピロティと5人部屋のドミトリー、2階にフロント、ロビー、カフェを配置。3階と4階には和室6室(2人用=4室、3人用=1室、4人用=1室)、洋室3室(1人用=2室、2人用=1室)を設ける。シャワーやトイレ、洗面は共用。

 昨年春からミナミ周辺で300件以上の物件を検討し、「建物自体に味があって、ホテルにコンバージョンしやすい間取りだった」(同社コーディネーターの岡崎麗さん)ことから新町の物件の賃借を決めた。ホテルへのコンバージョンにあたり、建築基準法や旅館業法、消防法に対応するのに苦労したという。

 利用客には、30代を中心とした「空間デザインにこだわりのある旅行者」を想定する。日本的な「和」の要素を取り入れながら、シャワー、温水洗浄便座など日本の最新機器も導入し、特に海外からの旅行者に「この国のノスタルジーとテクノロジーを同時に感じてほしい」(同社)という。家具にもこだわり、いすやテーブルなどはユーズドのビンテージ感のあるものを探した。岡崎さんは「各部屋はシンプルながら和洋折衷のインテリアでまとめ、日本の雰囲気が伝わるようにした。道頓堀などの繁華街にも近いので、レンタル自転車も用意する」と話す。

 宿泊料金は1人1泊=3,000~5,000円台を想定、朝食は500円で提供する。2月上旬にサイトを開設し、予約受け付けを開始する。

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