南船場のギャラリーで「さくらさく」展-12人がとらえた桜の表情

会場には、12人の作品約40点を展示する

会場には、12人の作品約40点を展示する

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 南船場の写真ギャラリー「壹燈舎(いっとうしゃ)」(大阪市中央区南船場2、TEL 06-6121-6202)で現在、写真の企画公募展「さくらさく」が行われている。

ピンホールカメラで桜を撮影した写真も

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 銀塩モノクロ写真歴約30年の杉本征克さんが昨年開設した同ギャラリーは、4月4日で1周年を迎えた。「仲間や周りのギャラリーなどたくさんの方々に支えてもらった1年だった」と杉本さんは振り返る。

 一貫して銀塩モノクロ写真を中心に展示を行う背景には、「見えない色を自由に想像できるモノクロ写真は観客の感性を刺激する。デジタルではとらえられない世界観を写し出す、その面白さを伝えたい」という杉本さんの思いが込められている。同ギャラリーを通して銀塩モノクロ写真の魅力を知り、デジタルカメラのカラー作品からマニュアルカメラで撮影するモノクロ作品に転向したという中野利彦さんも同展に参加している。「こういう作家さんが一人でも増えてくれるとうれしい。『銀塩モノクロに出会える場所』にしていけたら」と杉本さん。

 同展は、「誰もが一度は撮影したことのある身近な桜の写真を、他の人と分かち合う機会を提供しよう」と企画したもの。富山、京都や三重など各地の桜を見ることができるほか、ピンホールで桜の優しい表情を引き出した作品や、サノアイタイププリントによる「青みがかった」桜を写した作品など、桜のさまざまな表情をとらえた12人の作家の作品約40点を展示する。

 「『はかなさ』の象徴であると同時に、長い冬の終わりを告げる喜びの花、人の心を和ませてくれる花――12人が表現した桜の表情を写真から感じてもらえたら」と杉本さん。不安定な気候の影響で例年以上に桜の撮影が難しかったといい、「作家が走り回って撮影した作品。その苦心の作をぜひ見届けてほしい」とも。

 営業時間は12時~19時。月曜定休。5月2日まで。

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