大阪・ミナミの街づくりと活性化を目指す「ミナミまち育てネットワーク」(大阪市中央区難波千日前)は7月7日、今年1月に実施したミナミに関するアンケート調査結果を発表した。
「街の利用者を対象としたミナミに対するアンケート調査」と題した同アンケートは、街の現状を客観的に把握し、「ミナミの将来ビジョンの策定」「課題解決に向けて実践活動」を検討するための基礎データを得ることを目的に実施したもの。ミナミまち育てネットワークの会員企業の社員や地元商店街の経営者など971人から、インターネット上(466件)とアンケート表への記入(505件)により回答を得た。
この結果、ミナミが「個性あふれるエリアの集合体」として各エリアが独自のターゲットやニーズをつかんでいることや、安心安全や放置自転車などの「街の基本的な環境に対する課題」が浮かび上がった。
「個性あふれるエリアの集合体」については、「道頓堀周辺」が大阪らしさを最も感じ、観光や飲食目的での利用に強みを持つエリア、「心斎橋周辺」がトレンド発信源として女性から支持を得ているエリア、堀江を中心とする「四ツ橋筋周辺」が若い女性の支持を集めるエリアであることなどがわかった。
「街の基本的な環境に対する課題」に関しては、全体の6割、20代女性では7割が道頓堀を「雑然で汚く見える」と評価したほか、3割近い人が道頓堀を「一人で歩くのが不安になる」と指摘した。
「ミナミに必要な集客施設」としては、「美術館・ギャラリー」に票が集まったほか、「劇場」「映画館・ミニシアター」などを望む声があったほか、「ミナミに必要な街の環境」としては「公園・緑」「駐輪場・バイク置き場」の支持が高かった。
そのほか「街の情報の入手経路」については、「テレビ」「雑誌」「インターネット」「広告・看板など」「フリーペーパー」「クチコミ」「職場」がそれぞれ3割強となっており、幅広いメディアを利用して街の情報を入手していることがわかった一方で、「ラジオ」が9.5%、「新聞」が19.9%と利用率が低かった。また20代では男性が「インターネット」と「広告・看板など」が34.4%で同率トップ、20代女性では「クチコミ」が44.9%、「フリーペーパー」が44.1%と人気を集めた。