戎橋筋商店街(大阪市中央区難波3)のアーケードがグッドデザイン賞を受賞した。
アーケードは、難波駅前から千日前通を挟み、戎橋までの約320メートルの区間に設置されているもの。建設から19年を経たことから2013年3月~12月、「都市型コミュニティの場として機能・空間を実現するアーケードのリノベーション」をデザインコンセプトに、3億135万円かけ大規模改修を行っていた。
改修では、軒天井をスリム化しスリットを設け採光範囲を拡大、夜間照明も全灯LED化したことで昼間・夜間共に300%以上照度を向上しつつ、消費電力を約6割削減することに成功した。また停電時でもワイヤレスで緊急避難放送が可能な大型スピーカーを8台設置したほか、放送用スピーカーも全柱(46カ所)に増設、路面に対する設置高さも下げて音質の改善を行った。
同賞審査員は評価ポイントとして、「アーケードという、やや古臭くも感じられるシステムに対して正面から取り組み、これまでのアーケードを超えた洗練された空間が生んでいる点を評価したい。自然光の取り入れはもちろんのこと、夜間の照明に対しても適切な心配りにより、主役である商業施設を殺すことなく適切な照度が得られ、商業施設が浮き立つデザインとなっている」とコメントしている。