大阪・道頓堀の劇場「DAIHATSU MOVE 道頓堀角座」(大阪市中央区道頓堀1)で12月15日から訪日外国人向け公演「REVUE JAPAN ~GEISHA&SAMURAI~」が始まるのを前に、11月30日、記者発表会が行われた。
訪日外国人の消費が「モノからコト」へと変化する中、観光庁は野外アクティビティーや文化・生活体験、芸術鑑賞、スポーツ観戦、ナイトタイムの娯楽などを充実させる施策の検討を始めている。特にナイトカルチャーは世界の都市間で競争になっているといい、日本独自のものが求められている。大阪府でも「安全で安心して楽しめる24時間おもてなし都市」の実現を目指し、ナイトカルチャーの発掘・創出を行っている。
同公演は、OSK日本歌劇団、松竹、松竹芸能、JTB西日本の4社が連携して開催するエンターテインメント・ショー。春節の歓迎イベントとして今年1月30日~2月4日に期間限定でトライアル公演し、好評だったことから定期公演に至った。約45分間のショーは和装の芸者が歌や日本舞踊を見せるもので、サムライとクモ女の戦いのシーンなど、外国人も楽しめるようにノンバーバル(非言語)で行う。
記者発表会でOSK日本歌劇団の山口能孝社長は「訪日外国人が数多く大阪に訪れるが、ナイトコンテンツが少ない」と指摘。その背景として松竹の安孫子正副社長は「日本人は夜9時になると家に帰る人が多く、夜の文化が日本では育っていない」と説明した。JTB西日本インバウンド事業部長の森脇和也さんは「LCCの拡大により関西にはアジアの短期滞在者、特にリピーターが増え、コト消費のニーズが高まっている一方で、旅行消費額中の娯楽サービスへの支出は3%にとどまっており、需要はあるが消費先がない状態。ナイトカルチャーを創造することで街が夜も活気づく」と今回の取り組みの意義を説明した。
公演時間は1回目=19時30分~20時15分、2回目=21時30分~22時15分を基本に、曜日により開催回数が変わる。チケット料金は3,500円(ウェブでの購入は3,000円)。JTB西日本が運営する関西ツーリストインフォメーションセンター4店舗(関西空港第1ターミナル、同第1ターミナル、大丸心斎橋店、京都タワー)でも取り扱う。