近畿日本鉄道は5月30日、近鉄難波駅構内に駅ナカ新施設「Time's Place(タイムズプレイス)」をオープンした。第1期オープンとなる今回は、飲食店など6店舗が営業を開始した。
同施設は、「阪神なんば線」の開業以降旅客の増加を見込んでいる「近鉄難波駅」構内に、従来の駅ナカ店舗を改装して新設したもの。店舗面積は従来の約3倍となり、今回オープンした店舗のほか今後も第2期・第3期オープンを予定し、阪神なんば線開業直前にあたる来年2月ごろの完成を目指す。
同駅の東西改札口を結ぶ通路に新設されたモールは「ヨーロッパをイメージ」(同社)。白と赤茶色で統一された内観は、「駅ナカとは思えない」スタイリッシュな印象。これまで立ち食いそば店や焼き鳥店が多かった同駅に、カフェやイタリアンバール、トルコ料理などの個性的な店舗が並ぶ。男性ビジネスマンなど従来の利用客に加え、若者や女性の利用を見込む。「単に乗り換えだけでなく、付加価値として施設を楽しんでもらいたい。駅自体、魅力のあるものにしたい」(同社広報担当の坂本浩之さん)。
イタリアのコーヒーブランド「illy」が手がけるイタリアンバール「espressamente illy(エスプレッサメンテ イリー)」は関西初出店。朝・昼はエスプレッソをはじめとするコーヒーやパニーニなど、夜はワインやカクテル、軽食を提供する。このほか駅ナカ初出店のイタリアンバール「Bar Del Sole(バール・デルソーレ)」、1997年に大阪・船場にオープンして以来「大阪の味」を提供し続ける「船場カリー」、トルコ料理「コナックデリ ワン」など、「駅ナカには珍しい」店舗も。「特急に乗る前のちょっとした時間などに、気軽に入ってもらえたら」(同)。
坂本さんは「阪神電車が近鉄の線路内で試運転を行うなど、阪神なんば線開業後の相互乗り入れに向けだんだん現実味を帯びてきた。奈良と神戸の接点であり、大阪・ミナミへの玄関口となる当駅施設の開業による相乗効果を期待している」と話す。
関西初出店の「espressamente illy(エスプレッサメンテ イリー)」(関連画像)近鉄難波駅構内に新施設「Time's Place」-今月30日開業(なんば経済新聞)近鉄難波駅を「大阪難波駅」に-阪神なんば線開業で施設整備も(なんば経済新聞)近畿日本鉄道