南海なんば駅周辺で8月14日、傘のシェアリングサービス「チョイカサ」の実証実験が始まった。
南海電鉄が「新規事業開発プログラム」の第1弾として行っているもの。同プログラムは、同社社長室新規事業部が本年度から始めた取り組みで、社内有志から新規事業を募集し、事業化できる取り組みを順次、具現化していくという。
「チョイカサ」は、同社でなんば周辺の街づくりを担当する、グレーターなんば創造室の福井良佑さんが考案した。南海なんば駅周辺(改札外)の4カ所と、なんばCITY南館の1カ所の、計5カ所に専用の傘立てを設置。事前にホームページで利用者登録を済ませたユーザーが、貸し出し用の傘に貼られたQRバーコードを読み取り、鍵の番号を取得、開錠して傘を開くことができる仕組み。貸し出した傘は最大72時間使うことができ、返却はどの傘立てでも可能。利用無料。
実証実験は、9月中旬までの約1カ月の予定。利用状況や利用者へのアンケート結果から、同サービスの需要の有無や使い勝手などを測定し、事業化を目指す。期間中、300回の利用を目標としているが、8月15日に台風の雨の影響で40回、8月19日にも60回の利用があったという。
福井さんは「グレーターなんば創造室では、南海なんば駅周辺の回遊性の向上を目指しており、チョイカサはそのツールの1つとなる。傘のデザインは、目立ちながらもおしゃれなものになるように配慮した」と話す。