南海電鉄の特急「サザン」が12月23日、和歌山市をPRする特別デザインの運行を始めた。
名称は「HYDE サザン」。ロックバンド「ラルク アン シエル」のボーカル「HYDE(ハイド)」さんが2019年1月、「和歌山市ふるさと観光大使」に就任したことをきっかけに実現。運行区間は難波駅から和歌山市駅・和歌山港駅間で、座席指定車両(10000系)4両にラッピングを施した。4両の自由車両と連結して8両1編成で運用し、1日最大6往復を予定する。
車両先頭には「HYDE」と書かれたロゴマークを掲げ、和歌山市の観光名所「友ヶ島」のイメージを採用し、全体をれんが造りのデザインに仕上げた。側面にはHYDEさんのライブシーンや和歌山城、日前神宮、ポルトヨーロッパなど観光名所を描くとともに、「なんて素敵な和歌山なんでしょう。」というフレーズで和歌山市をPR。
記者発表に登壇した和歌山大学の尾久土正己観光学部長は「近年の観光はモノ消費からコト消費へシフトしている。『HYDE サザン』はHYDEさんの音楽を聞きながら移動できるという、ここでしか体験できない『コト』の列車」と強調。
HYDEさんは祝電で「僕は難波の高校に通うため、和歌山から3年間サザンで通っていた。まさかその列車に自分のイメージがラッピングされるなんて、その当時の自分に言ってあげたい」と述べた。
運行は2020年10月末までを予定。