大丸ゆかりの品物を2317年まで保管する「300年クローゼット」の完成お披露目が12月26日、大丸心斎橋本館(大阪市中央区心斎橋筋1)1階イベントスペースで行われた。
2017(平成29)年に創業300年を迎えた同店が、「大丸での幸せなお買い物体験」の象徴として大丸ゆかりの品物を募集。約90年前の写真と祖母から送られたウエディングドレス、戦火を逃れたひな人形が選ばれ、クローゼットの完成とともに初公開された。
品物収蔵の証しとして、品物の所有者に引き渡す「300年引継証」も公開。300年たっても朽ちないよう、漆を何層も重ね、蒔絵(まきえ)師の島本恵未さんが大丸のシンボル「クジャク」やヴォーリズのデザインを多く施した。島本さんは「もし残すとしたら何を選ぶか」という問いに対し、「私なら漆工芸の技術という意味を込めて仕事道具を残す」と答えた。同店が管理マニュアルを作成し、定期的に所有者の子息らと連絡を取って2317年を目指すという。
好本達也社長は「所有者の話を聞くと、思いが本当に詰まっていて心に響く。今回集まった品物以外にも人それぞれ思い出がたくさんあることに改めて感動した」と話した。
営業時間は10時~20時30分。公開は2020年1月9日まで。