近畿日本鉄道(大阪市天王寺区上本町6)が2月28日、AIを活用したデジタルサイネージの実証実験を大阪難波駅(中央区難波2)など6駅で始めた。
駅利用客のニーズ多様化や、増加するインバウンドへの言語対応の必要性から実施する。大阪難波駅、近鉄日本橋駅、近鉄奈良駅、近鉄名古屋駅、宇治山田駅、五十鈴川駅の6駅にAIを活用したデジタルサイネージ8台を設置。大阪難波駅は西口改札に2台設置する。
実験に当たり、ティファナ・ドットコム(東京都目黒区)が提供する「AIさくらさん」やJR東日本情報システム(東京都新宿区)の「駅案内AIサイネージ」(近鉄日本橋駅、宇治山田駅)を導入。乗り換え案内や飲食店、観光情報、コインロッカーの場所などを日・英・中・韓の4カ国語で案内する。飲食店の情報はリクルートライフスタイル(東京都千代田区)の予約サイト「ホットペッパーグルメ」と連動させ、駅構内や周辺エリアの飲食店を検索できる。
利用者はタッチパネルで目的地を調べられるほか、AIに直接問いかけることもできる。AIに質問内容を学習させ、回答精度向上を目指す。総合企画本部計画部の坂井優一さんは「始めたばかりで手探りの状態に近い。AIが学習してデータを蓄積し、お客様の案内がうまくできれば従業員の負担も減らせるのでは」と期待を寄せる。
稼働時間は初発~終電(乗降客数により変動)。4月24日まで。