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名阪特急「ひのとり」運行開始 快適さ重視、バックシェルを全席に設置

3月14日から運行する「ひのとり」

3月14日から運行する「ひのとり」

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 近鉄の新型名阪特急「ひのとり」の出発式が3月14日、大阪難波駅で行われた。

出発の合図を送る水本駅長

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 1947(昭和22)年、全席指定席の特急として運転を開始した名阪特急。「ひのとり」は流線形のデザインでスピード感を表現した。車体は光沢を持った赤色で塗装し、華やかさを演出する。大阪難波-近鉄名古屋間を約2時間で結び、定員は6両編成=239人、8両編成=327人。平日・休日共に1日6本を運行予定。

 「くつろぎのアップグレード」をコンセプトに、乗車中の快適性を重視した。先頭を走る「プレミアム車両」は3列シートを採用。前後間隔は130センチで、日本最大級という。側面に大型ガラスを使ったほか、床を高くしたハイデッカー構造を採用し、眺望が楽しめるよう工夫を凝らした。

 レギュラー車両の前後間隔も116センチあり、同社が運行するアーバンライナーより11センチ長い。リクライニング時に座席が前にスライドする「バックシェル」を全車両に採用し、乗客が気兼ねなくシートを倒せるようにした。

 車両には大型荷物が置けるロッカーやベンチスペースのほか、カフェスポットではコーヒーサーバーなどを設置。無料でインターネットサービスを提供するほか、客室両端には大型ディスプレーを採用し、日・英・中・韓の4カ国語で案内するなどインバウンドへの対応も厚くする。

 この日、ひのとりは午前7時42分に大阪難波駅に入線。出発前には運転士と車掌に花束が贈呈され、撮影会が行われた。ひのとり専用のメロディーが駅内に響く中、水本安彦駅長の合図とともに名古屋へ向かった。新しい列車を一目見ようと多くのファンが駆け付け、カメラを片手に出発を見送った。

 運賃と特急料金に加え、100円~900円の特別料金が必要。大阪難波-近鉄名古屋間の料金は、プレミアム車両=5,240円、レギュラー車両=4,540円。

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