コロナ禍で経営に苦しむミナミの企業が知恵を絞り、ユニークなアイデアで自社をPRしている。
サービスを提供するのはカプセルホテル「ファーストキャビン御堂筋難波」(大阪市中央区難波4)を運営する「光明興業」(同)、たこ焼き店などを展開する「くれおーる」(千日前1)、道頓堀川周遊船「とんぼりリバークルーズ」(道頓堀1)を運営する「一本松海運」(北区)、居酒屋などを展開する「コズミックダイナー」(同)など数社。各社で店名やロゴが入ったシールを作り、来店客に自身のマスクに貼ってもらうサービスを企画。広告の英訳「アドバタイズメント」から「アドノマスク」と名付けた。
店名シールを貼ることに同意した客に対し、7月22日から「ファーストキャビン御堂筋難波」はカップ麺一つ、たこ焼き店「くれおーる」はたこ焼きを追加で1個、「コズミックダイナー」は8月1日からハイボールかソフトドリンク1杯、「とんぼりリバークルーズ」は3日から特製クリアファイルを提供する。アフターコロナ時代に必須のマスクに注目し、シールを貼って帰ってもらうことで自社のPRを図る。
インバウンドが激減し、人がまばらなミナミ。高島屋大阪店(中央区難波5)は6月の売り上げが前年比8割まで回復している一方、よりインバウンド色の強かった大丸心斎橋店(心斎橋筋1)は前年比5割にとどまるなど苦戦が続く。