愛染橋病院(大阪市浪速区日本橋5)小児科外科の壁面で作成を進めていたクリスマスツリーのアートが12月23日、完成した。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、毎年恒例だったクリスマス礼拝を中止し、「長く入院生活を送っている子どもたちに何かイベントをできないか」と企画。病院で壁面アートに挑戦するのは今回が初めてで、11月下旬に高さ245センチメートルのツリーとリースをマスキングテープで装飾。入院中の子どもや外来に訪れた子どもが協力して、装飾した土台のツリーに、画用紙やマスキングテープなどを使って少しずつ飾りつけを進めてきた。
23日には、壁前でクリスマスイベントを行い、仕上げの飾りつけを装飾。約1カ月にわたって作り上げてきた壁面クリスマスツリーアートが完成した。集まった4人の子どもたちは、ツリー前でポーズを決めたり、写真を撮影したりと大喜び。完成を祝った後は、子どもたちにクリスマスプレゼントを渡すサプライズも行われた。贈呈したのは、子どもたちが自由に描いてオリジナルの人形に仕上げる「キワニスドール」で、大阪府在住の9歳の女の子は「手作りをすることが大好きだからとってもうれしい」と人形を抱きしめながら喜びの表情を見せていた。
西村匡司院長は「一方的なアートではなく、患者が積極的に参加して作り上げたアート。何か1つのものを仕上げる一体感を院内で醸成できて良かった。今後も展開していけたら」と話す。