展示「大大阪の百貨店」が現在、高島屋東別館(大阪市浪速区日本橋3)3階の高島屋史料館で開催されている。
同館が戦前期の大規模百貨店として評価され、2021年に重要文化財に指定されたことを記念して開催する。同館に関する図面やチラシ、ポスターに加え、建て替える時に取り払った玄関ドアや、エレベーター周りの装置、装飾など90点を展示する。会期を2部に分け、展示資料を一部入れ替えて構成する。
1部は「百貨店建築の登場」と題し、高島屋長堀店が開業した頃の様子を伝えるポスターや写真、長堀店のイメージ模型を展示するほか、大丸松坂屋、白木屋に関する資料も展示する。学芸員の高井多佳子さんは「御堂筋の建設計画が始まると、高島屋が南海店(現大阪店)を開店するなど、在阪百貨店の地図は大きく変わる。そのあたりの変遷も今展示では見て取れる」と話す。
高島屋東別館は1928(昭和3)年に松阪屋大阪店として建築され、1937(昭和12)年まで3期にわたって増築が行われた。1966(昭和41)年に松坂屋大阪店が天満橋に移転し、2年後の1968(昭和43)年から高島屋が東別館として引き継いだ。
開館時間は10時~17時(最終入場は16時30分)。入場無料。1部は5月9日まで、2部は5月21日~7月4日。火曜・水曜定休。