大丸心斎橋店(大阪市中央区心斎橋筋1)が12月20日、ロケーションサービスを開始した。
2015(平成27)年に着手した建て替えで2019(平成31)年、リニューアルした同館。旧館は1933(昭和8)年に建てられ、米国出身の建築家ウィリアム・メレル・ボーリズの代表作で「大正モダン建築」と称されていた。リニューアルの際には旧館の部材をできる限り使うなど、現在も当時の面影を随所に残す。
ロケーションサービスではラグジュアリーな内装の1階フロアやエレベーターホールのほか、入居する一部のテナントも撮影場所として貸し出す。1時間当たりの料金は、スチール撮影=3万3,000円、映像撮影=5万5,000円。開店前や閉店後の利用を想定する。
サービス開始に合わせ、ウエディング事業を手がけるベンチャー「メイクスビュー」(北区)と業務提携し、フォトウエディングプランも用意する。同プランは衣装のセレクトや美容着付けなどがセットになったもので、メイクスビューの間屋口里南マネジャーは「料金はおよそ30万円から。オーダーメードで対応する」と話す。
大丸心斎橋店広報担当者の木村真理子さんは「昨年5月にメイクスビューから『施設を利用したい』と問い合わせがあった。同館で実施する普段は非公開の場所を巡るツアーが好評だったこともあり、ビジネスとして展開できると考えた」と話す。ベンチャーと提携したことについては「若い世代と組むことで新たなアイデアが生まれるのでは」と期待を寄せる。