大阪ミナミの商店街や地下街と、隣接する大型商業施設とのタイアップ企画が続々実現している。
戎橋筋商店街は、難波駅前の高島屋から、グリコの看板で知られている「戎橋」までの南北の通り、およそ400メートルの商店街。これまでも商店街の活性化のためにさまざまな企画が行われてきたが、この度、隣接する「なんばマルイ」「高島屋大阪店」とのタイアップ企画が実現し、相互にメリットがある形での取り組みが模索されている。
なんばマルイでは6月24日より、浴衣購入客に「スペシャルクーポン」を進呈し、戎橋筋商店街の飲食店「蓬莱本館」「551蓬莱本店レストラン」のランチを特別価格で利用できるほか、道頓堀川の観覧船「とんぼりリバークルーズ」の乗船が無料になるなどの特典が付く。
同店店長の島崎謙二さんは「これまでも祭りや地域のパトロールなど、商店街のイベントに社員が参加するなどの取り組みを行ってきたが、今回初めて本格的なジョイントができた。地域があってこそ店があると考えている。今後もこのような取り組みをしていきたい」と話す。
高島屋大阪店でも6月6日~14日、タカシマヤカード会員に対し「サマークーポン」を進呈した。戎橋筋商店街の「オーストラリア ワインダイニング ブルービラボン」のランチを特別価格で利用できるほか、地下街「NAMBAなんなん」の飲食店などで10%引きやドリンクサービスなどの特典が付く。
同店の販売促進担当の冨永耕一郎さんは「高島屋では現在、来年春のリニューアルを目指して工事を行っており、飲食スペースが小さくなっている。幸いにも周辺には戎橋筋商店街などに飲食店が数多くあるため、タイアップ企画を考えた」と企画の経緯を話す。「『モノ消費』から『コト消費』へと時代が移り、高島屋で販売するものだけでなく、なんばという街そのものに魅力を感じてもらい、その結果として高島屋にも来てほしい」とも。