なんばグランド花月(大阪市中央区難波千日前)で1月18日、吉本興業創業100周年を記念した4月公演「大将と御寮ンさん・二人の夢」の公演発表が行われ、主演の国仲涼子さん、陣内智則さん、神野美伽さんらが登場した。
吉本興業は1912(大正元)年4月、創業者の吉本吉兵衛・せい夫妻が天満天神裏の寄席小屋「第二文芸館」を手に入れたことから始まった。同社では4月から1年間にわたり、創業100周年プロジェクトとして、なんばグランド花月のリニューアル、地域と連携したイベント実施などを予定しているほか、吉本100年の歴史を月替わりで12本の芝居として上演する「吉本百年物語」を行う。
「吉本百年物語」のオープニングとなる4月公演「大将と御寮ンさん・二人の夢」(4月13日~5月6日)は、芸人道楽が高じて家業の問屋を倒産させてしまった吉本吉兵衛・せい夫妻が、高利貸しのお銀から借金をして寄席を開業、軌道に乗せる吉本創成期の話を描く。せい役に国仲さん、吉兵衛役に陣内さん、金貸のお銀役に神野さんを起用する。
通常興行後の舞台上で、出演者が勢ぞろいして公演発表を行った後、別室で記者会見が行われた。会見では同社で創業100周年プロジェクトのリーダーを務める中井秀範さんが「吉本の100年は大阪の100年とも深く関わっている。しんどい時にも笑いの力で乗り越えてきた」と話すと、演出を担当した湊裕美子さんも「大阪の地場産業は笑いだと聞いたことがあるが、どこを切っても笑いをやってきたのは吉本だった」と話した。
舞台上でのあいさつに「緊張した」という国仲さんは「普通のドラマと違って個性的な共演者ばかりで楽しみ。たこ焼きやお好み焼きなどの食べ物も楽しみ」と話すと、陣内さんは「吉本100周年の記念の年に、(国仲さんと)夫婦役で出ることをうれしく思う。台本を見たけどラブシーンは一つもなかった」と笑いを誘った。
上演時間は、平日・土曜・祝日=19時~、日曜=16時~。特別公演日は休演。チケットは、1階席=7,500円、2階席=6,000円。