なんばパークス(大阪市浪速区難波中2)7階のパークスホールで現在、若手アーティストに焦点を当てた展覧会「リアリティとの戯れ-Figurative Paintings-」が行われている。
同展は「なんばパークスアートプログラム」の第8弾。大阪芸術大学グループ(河南町)が主催し、南海電気鉄道(中央区難波)との産学協同で進められている。同大学の芸術計画学科のプロデュースの下、今までさまざまな学科の学生らが制作したコンテンツを展開。今回は同大グループ出身の若手アーティストに焦点を当て、「具象絵画」を表現の主軸とする卒業生ら7人の作品を紹介している。
参加しているアーティストは、小橋陽介さん、町田夏生さん、坂本真澄さん、田岡和也さん、苅谷昌江さん、中嶋寿挙さん、小松原智史さんの7人。全員が同大の卒業生または在学生。今回はキュレーターとして同じく同大出身の山中俊広さんが参加し、芸術計画学科のプロジェクトチームと共に同展を企画した。
山中さんは「今回出展している若手アーティストは、芸術の分野に興味がある人たちには少しずつ名前が知られ始めめている。すでにギャラリーと個別に提携している人たちもいて、今後が期待できる30歳前後の新進気鋭の作家たち」と紹介する。「現役学生たちにとって、年の離れた大先輩から、こうした近い年齢の先輩の作品に触れることが、自分たちの今後の参考にもなるのでは」とも。
同大芸術計画学科の谷悟准教授は「大学内でアートを制作するだけでなく、キャンパスを出て社会との関わりを作っていく活動を行っている。内容もこういった展覧会からアートプロジェクト、コンサートまでさまざま。今後も活動の場所をどんどん広げていきたい」と話す。
同会場横ではワークショップ「来場者がつくる増殖型作品『ふえつづけるセカイ』プロジェクト」を常時開催。出品作家の1人、小松原さんが描いた絵を出発点とし、つながりをもった新しい絵を来場者が描いて配置していくもの。会期終了後には完成した作品を希望者に郵送する。関連イベントとして31日の15時と4月1日の14時から、同大卒業生の美術館学芸員がギャラリートークを行う。いずれも参加無料。
展示時間は11時~20時(最終日は17時まで)。4月1日まで。