商売繁盛の神様「えべっさん」で有名な今宮戎神社(大阪市浪速区)の「十日戎(えびす)」が1月9日~11日に行われ、1月10日の「本戎」には大阪・ミナミの各所で福娘らを乗せた宝恵駕籠(ほえかご)が「福」を届け歩いた。
宝恵駕籠行列とは元禄期、南地の芸妓が船場の旦那衆の代わりに今宮戎神社に参拝したことから始まった伝統行事で、現在はミナミの各商店街らが参加した宝恵駕振興会が主催する。毎年、芸妓や福娘のほかタレントなどが宝恵駕籠(ほえかご)に乗り込み、今宮戎神社への参道だった「戎橋」を中心にミナミを練り歩く。
そごう心斎橋本店(中央区心斎橋筋1)には14時過ぎ、「心斎橋トップレディー」や従業員らが出迎えるなか、「ほえかご、ほえかご」の掛け声とともに福笹を持った福娘や芸妓ら約30人が到着。同店販売部長らが福娘から福笹を受け取った後、商売繁盛を祈願して全員で大阪締めを行った。
同店前に設けられたステージには落語家の桂春之輔さんが登場し、昨年行われた心斎橋筋商店街の「ゆかたモードコンテスト」で選ばれた心斎橋トップレディーの池田佳予さんら12人を紹介。ステージ前には多数の写真愛好家らが集まり、桂さんは「僕の写真も撮ってよ」と笑いを誘う場面も。その後、心斎橋トップレディーらは心斎橋筋商店街が用意した宝恵駕籠とともに商店街を練り歩いた。