南船場で「手にとる写真展」-1億8,000万画素相当の写真も

1枚ずつ手にとって見るユニークな展示スタイル

1枚ずつ手にとって見るユニークな展示スタイル

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 南船場の「ギャラリー・アビィ」(大阪市中央区南船場2、TEL 06-6261-7383)で現在、「手にとる写真展・4」が開催されている。

光を通すフィルムに写真を印刷したaco+さんの作品

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 2005年5月にオープンした同ギャラリーでは、2年目から週に1度のペースでさまざまな企画展を行っている。「アマチュア写真家がどんどん作品を発表して成長できる環境をつくりたい」というオーナー・吹雪大樹さんの思いから、4,000円前後と参加しやすい費用に設定し、無審査の一般公募で集められた作家によるグループ展が中心。会社員の方が同ギャラリーでの活動を経てプロの写真家に転身した事例もあったといい、「自分の可能性を見つけてもらう場所にしたい」と吹雪さん。

 2007年から始めた同展は「壁に張らない写真展」で、作家ごとに設けた棚に30~100枚の写真を束で置き、そこから1枚ずつ手にとって見るというユニークな展示スタイルが特徴。プリントするだけで出展できるため、初心者も参加しやすい企画展だという。今回は同ギャラリー初出展の5人を含む、10人が一般公募で集まった。触れると撮影場所で録音した音が聞けるものや、写真の裏にメッセージが書かれたもの、デジカメの1億8,000万画素に匹敵するという6×9センチ判(8枚撮り)ポジフィルムの精細さを虫眼鏡で確認できるものなど、「触れられる写真展だからできること」を各作家がそれぞれの方法で表現している。

 同展の面白さについて、今回初めて出展したあっさむさんは「自分のペースで見られる」ところだとし、実際お札を数えるように一気に見る人もいれば、全部広げて見る人、好きなように作品を並べ替えていく人など、鑑賞スタイルもさまざまだという。「そうして作品の並ぶ順番が見る人によって変化するところも魅力」と吹雪さん。次の写真をめくるとき、「写真屋さんにフィルム写真を受け取りに行くときの『どんなものが写っているんだろう』というワクワクした気持ちを思い出してもらえたら」とも。

 開催時間12時~19時。入場無料。2月7日まで。

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