南船場の家具店「カッシーナ・イクスシー大阪店」(大阪市中央区南船場4、TEL 06-6253-3450)で現在、アーティストの大竹伸朗さんに焦点を当てた展覧会「大竹伸朗・絵画展-カスバの男シリーズ-」が開催されている。
1955(昭和30)年東京都生まれの大竹伸朗さんは1974(昭和49)年から1年間、入学したばかりの大学を休学して北海道の牧場で働いた後写真やスケッチをしながら各地を巡ったり、イギリスに留学した1977年から1978年の間に撮影した写真や描いたスケッチをまとめて作品集を出版したりと、学生時代から独自の制作活動を始めた。
1980(昭和55)年に武蔵野美術大学油絵学科を卒業後、1982(昭和57)年から国内外で個展を開催。1986(昭和61)年に出版したアーティスト・ブック「倫敦/香港 1980」(用美社)がADC最高賞を受賞、1993年に出版した絵本「ジャリおじさん」(福音館書店)がプラティスラヴァ世界絵本絵画原画ビエンナーレ金牌を受賞するなど受賞歴も多数。
「大阪で100点以上の大竹さんの作品を一挙に展示するのは今回が初めてでは」(店長の八木恒治さん)という同展では、大竹さんがモロッコで描いた作品をまとめた1994年出版の書籍「カスバの男」(求龍堂)から約120点を展示する。色鉛筆や筆ペンなどさまざまな道具を使って描いた油絵やスケッチ、水彩画など大竹さんの特徴である「多種多彩な表現」を用いた作品が並ぶ。「旅の風景の中に海や噴水などを描いた作品も多いため、初夏の7月に合わせて展示を行った」という。
八木さんは、「美術館で作品を眺めるのもいいが、インテリアショップならではの演出を施した空間で気軽に『生活空間の中のアート』を楽しんでもらえれば」と話す。作品は販売も行う。
営業時間は11時~19時30分。第3水曜定休。7月20日まで。