南海電鉄でインターンシップ-20人の学生が事業企画を立案

南海電鉄の社員による説明を聞きながら、難波駅を見学する学生

南海電鉄の社員による説明を聞きながら、難波駅を見学する学生

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 南海電鉄(大阪市中央区難波5)は8月30日~9月3日の5日間にわたり、大学3年生・大学院1年生を対象にしたインターンシップを行った。

学生による事業企画案のプレゼンテーション

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 今回で3回目となるインターンシップは、200人の応募者の中から、書類選考と面接選考を通過した男女20人が参加して行われた。前半3日間は、同社社員から鉄道事業、都市開発事業についての説明を受けた後、実際に沿線の各施設を見学し、現状把握と課題抽出を行った。後半2日間は、5人ずつのグループに分かれ、課題に対する解決策としての事業企画案を作成し、社員を前にプレゼンテーションを行った。

 鉄道事業を取り巻く現状について同社鉄道営業本部の大石吉寛さんは、「少子高齢化、都心居住傾向による輸送人員の減少」「ロードサイドビジネスの隆盛による、駅の中心機能の喪失」「神戸・京都などとの都市間競争」を挙げ説明、付加価値を高める取り組みとして、なんばガレリアや難波駅サービスセンターの整備などについて解説・見学した。そのほかレジャー事業として「みさき公園」、住宅事業として「林間田園都市彩の台」などを実際に見学した。

 事業企画案プレゼンテーションで「みさき公園再生プロジェクト」を提案したグループは、イルカショーやプールの質が高い一方、施設が古いことや、小さな子どものいる家族などに客層が限られることを指摘。家族で楽しめる企画として「フィールドアスレチック」を、また近隣の学生を対象とした「合同学園祭」の実施を提案した。

 「高野に行こうやプロジェクト」を提案したグループは、高野山を知ってもらうためのPR活動として、難波駅のガレリアコート(旧「ロケット広場」)に巨大ゆるキャラ「こうやくん」を設置するほか、高野山に精進料理を提供する旅館の建設を提案した。

 そのほか、大阪市内から「みさき公園」への来園を増加させるための直通特急の提案や、「なんばパークス」での子育て支援施設の充実、ファミリー向けサービスの拡充の提案が行われた。質疑応答では、他グループの学生からの質問のほか、同社社員からは「イベントの実施による売り上げ単価の減少を、客数の増加で補うことが重要」「ターゲットを絞ることで、企画の内容を深掘りしていくことが大切」などのアドバイスが寄せられた。

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