障害持つアーティストの絵画展-南船場の期間限定ギャラリーで

ニューヨークでも評価を受けた、所属アーティストの作品展を開催(写真=開催中の「YUMOTO展」)

ニューヨークでも評価を受けた、所属アーティストの作品展を開催(写真=開催中の「YUMOTO展」)

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 南船場に期間限定オープンしている「ギャラリー インカーブ」(大阪市中央区南船場3、TEL 06-6245-3025)で、湯元光男さんの作品展「YUMOTO」が開催されている。

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 同ギャラリーは、社会福祉法人 素王会が運営するアートスタジオ「アトリエ インカーブ」(平野区)に所属するアーティストの専属ギャラリーとして9月30日、大阪農林会館5階にオープンした。「アトリエ インカーブ」は、知的に障害がある人の創作活動や日常生活を送る上でのサポートを行い、作品を社会へとつなげていく目的で設立されたアートスタジオで、現在24人のアーティストが活動を行っている。

 2008年3月31日までのギャラリー開設期間には、5人の所属アーティストの作品を約1カ月ごとに展示する予定で、同展はオープニング展示「TERAO」に続く第2弾。「アトリエに通うまで『絵』の経験はなかった」という湯元さんは、カラー画用紙に、色鉛筆によるドローイングを行う。世界遺産や家などの建築物、鳥や亀などの生き物をモチーフに、鮮やかな色彩の幻想的な世界が広がる。作品の販売もしており、価格は5万円~100万円。企業の広告などに使われるケースもあるという。

 各アーティストの作品は、ニューヨークの「アウトサイダー・アート・フェア」に出品以来、ニューヨーク・タイムズなど現地メディアに多数取り上げられたり、ニューヨークの老舗ギャラリー「フィリス・カインド・ギャラリー」と契約し展示・販売を行うなど、海外のアートシーンでも高く評価されているものも。「日本で考えられがちな『障害者アート』としてではなく、現代アートの1つとして彼らの『作品』を見てもらいたい」(同ギャラリーのマネージャー林智樹さん)。

 林さんは「このようなアートスタジオは国内初となるが、大阪以外の地域にも需要は高い。6カ月のギャラリー開設期間中、どのような方がどのように作品を見て下さるか、また売り上げや立地などをシミュレーションし、将来は常設ギャラリーとして開設できれば」と話している。

 営業時間は11時~20時。月曜定休。入場無料。「YUMOTO」展は11月20日まで。また2008年1月22日~2月3日は、天保山のサントリーミュージアムにて同ギャラリーの単独展が開催される予定。

ギャラリー インカーブアトリエ インカーブ

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