大阪・大丸心斎橋店(大阪市中央区心斎橋筋1)の北館14階イベントホールで12月1日、約3000匹の金魚を使った「梅の花 アートアクアリウム展 大阪・金魚の艶」が始まった。
同展は、古き良き江戸情緒と現代のテクノロジーと金魚のコラボレーションを実現した水中アートで、京都、兵庫に続き、大阪では初めての開催となる。金魚は、金魚の産地として有名な愛知県の弥富(やとみ)や奈良県の大和郡山などから、和金、出目金などのスタンダードなものや地金、土佐金などの高級品種、珍しい品種を50種類以上集めた。
作品を手掛けるのは、自ら金魚の買い付けなどを行うアートアクアリウムプロデューサーの木村英智さんで、自身が追求する「デザイン」「インテリア」「アート」を融合させることで、「アクアリウム」を作り上げた。
約1000匹の金魚が泳ぐ世界最大級の金魚鉢「花魁(おいらん)」は、江戸の遊郭を表現しており、金魚は花魁とそれを目指す女たちを表し、7色に変化するライティングは、江戸花街の艶(あで)やかさを演出した。横長水槽の側面に三角形のレンズを埋め込み、中をのぞくと幾何学模様が現れ、レンズのそばを金魚が泳ぐと、万華鏡を回しているかのように模様が変化する万華鏡「カレイドリウム」も。水墨画風の映像を背面に投影し、その前を金魚が泳ぐ「バーチャルとリアルの融合」が生んだアートアクアリウムの代表格作品の屏風水槽「ビョウブリウム」なども展示する。
木村さんは「金魚は、観賞用にフナを改良したもので、人の手で生み出されたアートとしての魅力に取りつかれた。今後、世界を視野に入れ作品展をしていきたいと考えているが、その時は、日本の文化である金魚を持って行きたい」と話す。
開館時間は10 時~20時。入場料は大人=1,000円、 中高生=800円 、小学生以下無料。2013年1月21日まで。