南海電鉄は9月1日、難波駅に隣接する「新南海会館ビル(仮称)」(大阪市中央区難波5)の新築工事に着工した。2018年9月の竣工を予定する。
昨年9月に開始した旧南海会館ビルの解体工事が完了したことから新築工事に着手した。同ビルの建て替えについて、同社では「グループの最重要拠点である難波における持続的な成長を目的とした戦略的なプロジェクト」と位置付ける。
新南海会館ビル(仮称)は地上30階、地下2階の鉄骨造で、高さ148メートル、延べ床面積は8万4000平方メートルの複合ビル。TMD(チューンドマスダンパー)制振装置により地震の揺れを低減するなど最高水準の耐震性能と、非常用発電機による電源供給、空調・照明の維持、5万食分の食料・飲料水の備蓄などのBCP(事業継続計画)機能を備えるほか、関西国際空港から南海電車で直結する立地を生かしオフィス機能を強化する。
13~30階のオフィスは、基準階の貸室面積が約570坪で、最大12分割(40坪~)が可能。7・8階に500人規模のセミナーが可能な多目的ホールとカンファレンスルーム(会議室)を備えるコンベンションセンター、5階にインバウンド対応のツーリストサロン、地下1階と1~3階、6階に物販・サービス・金融などのサービス施設を集積する。地下2階と9階には先進・予防医療のためのメディカルセンターを誘致、国内外からの利用者を受け入れるほか、先進医療を提供する医療施設との中継機能を狙う。