大阪・千日前のうどん店「釜たけうどん」(大阪市中央区難波千日前4、TEL 06-6645-1330)が6月27日、閉店する。
2003年3月に新ジャンルのうどん店としてオープンした同店。
店主の木田武史さんはオープン当時、全国のうどん店を巡るWEBサイトを運営しており、うどん好きが高じて「大阪人が好むような独自のうどんを開発したい」とちくわと卵の天ぷらが乗ったぶっかけうどん「ちく玉天ぶっかけ」(780円)を開発。うどんの麺を讃岐うどん特有のコシが強いものではなく、関西のダシ文化を生かせるよう「もちもち食感」にこだわった麺を開発し、大阪人の好みにこだわり「大阪讃岐うどん」というジャンルとして売り出した。
木田さんは「『うどんオタクがうどん店をオープンした』と言われるも一大ブームとなり、ピーク時は1日約200人がちく玉ぶっかけを食べに訪れた」と振り返る。
2011年には東日本大震災をきっかけに「何か世の中に面白いことができないか」と、キムチと食べるラー油を乗せたうどん「キムラ君」(800円)を開発。木田さんが「キムラ君 はじめました」というポスターを作成し、なんば付近の店に配布した。ポスターは通りがかりの客が面白がるなど話題となり、関東方面にも広がっていったという。一連の取り組みは2012年、外食産業記者会に評価され、「外食アワード」を受賞した。
閉店の理由について、木田さんは「素人に関わらず大阪独自のうどんを開発し、『釜たけうどん』を浸透させることができてよくやってきたと思う。今後は未定だが、新たなチャレンジに向けてまたうどん店をやる準備に入ろうと思う」と笑顔を見せる。最後の営業日となる明日は「平常心でやるだけ」とも。
6月27日の営業時間は11時~15時(麺が無くなり次第終了)。