画家の東學さんの作品をミナミの飲食店などで展示する「繁華街 GO AROUND」が12月9日に始まった。
ミナミで20年以上暮らす東さんが、新型コロナウイルスの感染拡大で「『芸のまち』から文化の灯が消えていくのは寂しすぎる」として企画した。常設している作品20点と、新しく用意した作品合わせて約30点を、ミナミを中心に梅田や京都・神戸の飲食店などで展示する。
弘昌寺が入居する上方ビル(大阪市中央区千日前1)の壁には、2頭の竜が向き合った迫力のある絵を14メートルにわたり描いた。先月オープンした心斎橋パルコ(心斎橋筋1)にはガスマスクを着けた着物の女性を描いた作品などを展示する。東さんがよく通っているという丸福珈琲(コーヒー)店千日前店(千日前1)には背中に翼を付けた女性を描いた作品などを展示する。
開催初日は弘昌寺の住職である鳥居弘昌さんが、壁画の前で安全な開催を祈願して法要を執り行った。同イベントに参画したバーの店主は「15年間無休で営業してきた。コロナ禍から立ち直るきっかけになれば」と話す。
常設を除く作品の展示期間は年内を予定。