南海電鉄は4月3日、Visaのタッチ決済による運賃支払いの実証実験を始めた。
海外では交通分野におけるVisaのタッチ決済が広く普及しているほか、コロナ禍に伴う新しい生活様式の中でも「非接触決済」に関する消費者の意識が高くなっていることを受けて企画。アフターコロナを見据えた受け入れ基盤の強化も狙いにあるという。難波、新今宮、天下茶屋、堺、関西空港など16駅で専用改札機を2機ずつ導入する。
記者発表に登壇した鉄道営業本部、統括部の辻本教秋(のりあき)次長は「関空ではコロナ拡大前は、改札付近がインバウンドで混雑していた。現在は乗降客数が1日1万人と低いが、復活を見据えて取り組んでいきたい」と話す。
4月15日からは、ラッシュ時間帯の混雑緩和を目的にデジタルチケット「時差通勤応援きっぷ」を発売。難波、新今宮、天下茶屋のいずれかの駅を入場あるいは出場する人が対象で、乗車駅を9時以降に入場することを条件に最大3割引きで利用できる。同社の専用アプリから購入し、専用改札機にQRコードをかざすことで入出場できる。
実証実験は12月12日まで。