ポップアーティストのハタヤママサオさん(46)が2月22日、電子書籍「ポップアートで世界をHAPPYにする男」を発売した。
ハタヤマさんは大阪水上バスの全面ペイントや関西・大阪万博の応援イベントビジュアルなどを手掛けたことで知られ、今年はパリやバルセロナでの個展を控えている。
ハタヤマさんは20代前半を「輸入販売などいろいろな事業に挑戦したけど全部失敗。借金だけが残った」と振り返る。安定した生活を求め、28歳でリース会社に就職。営業職として成果を上げるものの、「このまま同じ生活を続けるのか、という漠然とした不安があった」と話す。
働きながら絵を描き始め、道頓堀で開催されたイベントなどで販売したところ、すぐに売れたという。ハタヤマさんは「画廊でやっても人は来ない。喫茶店などにお願いして絵を置いてもらったところ、口コミが広がって、どんどんいろんな場所で置いてくれるようになった。営業職で培った経験が役に立った」と話す。イベントへの出展を続けるうちに百貨店のバイヤーの目に留まり、32歳のときに百貨店で個展を開いた。これをきっかけに「本気で絵に取り組み始めた」といい、39歳の時、パリで個展を開催することがかなった。
書籍では、前半でハタヤマさんの半生を振り返り、後半で夢を追う人に向けたメッセージやノウハウを紹介する。ハタヤマさんは「『好き』なだけでは無理。本当に好きなのか見極めないと夢はかなわない。これから何かを目指す人のヒントになれば」と話す。今後については「自分の作品を見た人は『明るい気持ちになれた』という反応が多く、日本でも海外でも同じだった。言語が違っても絵で元気を与えられると分かった。色んな国の人々に作品を届けてハッピーにしたい」と意気込む。
全147ページ。価格は770円。