大阪・心斎橋にオープンするホテル「カンデオホテルズ大阪心斎橋」の開業日が来年11月26日に決まった。
1933(昭和8)年に建った「三津寺」(みつてら、大阪市中央区)の鉄筋コンクリート造りの庫裏を建て替えるとともに本堂を覆う形でホテルや商業施設が入る16階建てのビルを建築しようと2018(平成30)年から、カンデオ・ホスピタリティ・マネジメント(東京都港区)と東京建物(中央区)、大成建設(新宿区)、宗教法人三津寺が共同で取り組む「三津寺ホテルプロジェクト」。寺の敷地内の三津寺筋側から御堂筋側へ移設した本堂をホテル1階から3階の吹き抜けに収める。4階から15階が客室で、地下1階から3階は商業施設。宿泊客には本堂の前を通ってロビーに向かってもらう。
ホテルには「光り輝く」をコンセプトにキング、ツイン、トリプルルーム合わせて180室を設ける。客室の広さは約24平方メートルが中心。最上階には、心斎橋の景色を一望できるという露天風呂やサウナも設ける。「地域共創型ホテル」を目指し、写経や瞑想(めいそう)などの体験を盛り込んだ宿泊プランを提供する。
三津寺の住職・加賀哲朗さんは「地元の人や旅行客にもそれぞれの立場で宗教体験をしてもらい、信仰心を深めることにつなげたい」と意気込む。
カンデオ・ホスピタリティ・マネジメントの穂積輝明社長は「心斎橋はホテル激戦区だが、アクセスの良い場所で広い部屋を備えていることと本堂で提供する宗教体験の2つがこのホテルの強みになるのでは」と話す。