事業用不動産サービスを展開する「CBRE」(東京都千代田区)が7月28日、心斎橋筋商店街振興組合と共同で、心斎橋筋商店街(大阪市中央区心斎橋筋2)の歩行者通行量に関する調査結果を発表した。
心斎橋筋商店街は鰻(うなぎ)谷通りから宗衛門(そうえもん)町通りまでの南北580メートルのアーケード街で、約150店が加盟する。今回行った調査によると、2011(平成23)年以降、同商店街の年間通行量は増加傾向にあったものの、2015(平成27)年以降は1億1000万をピークに横ばいとなっている。2020年の新型コロナウイルス感染拡大により、2020年、2021年は2019年比で通行量が半分近くに落ち込んだが、2022年以降は回復し、2023年上半期(1~6月期)は前年比で157.3%、2019年と比べると79.4%まで戻っているという。
「CBRE」空室率調査によると、新型コロナウイルス感染拡大前に0%だった空室率は、コロナ下では最大23%にまで上昇。その後ゆるやかに低下し、今年6月末の時点では5.5%となっている。CBRE関西支社リテールサービス部門の中嶋伸嘉部門長は「2022年以降、すでに商店街内に店舗を持っているドラッグストアやリユース店がいち早く戻ってきた。現在は、スポーツブランドや外資アパレルも増えてきた」と話す。
心斎橋筋商店街の通行量は、同商店街がアーケード内に設置した4カ所のカメラで、計測地点を通過する人数を計測。CBREの空室率データは、心斎橋筋商店街とその周辺施設4棟を含めた135棟を対象にした。