阪神電鉄は、3月20日に開業した阪神なんば線の利用状況について、開業から5月10日までの約50日間で1日平均54,000人の利用があったことを明らかにした。
同線の開業で、三宮-近鉄奈良間で相互直通列車として「快速急行」の運転を開始、これまでになかった神戸-奈良間の直通列車の設定で、関西の鉄道ネットワークに新たな東西軸ができ、注目を集めた。
開業初年度の輸送人員の目標は67,000人で、すでに80%を達成している。特に週末の利用が多く、定期外の利用が目立った。4月の旅客収入は目標を12%上回る2億8,700万円に達した。同社広報担当の桂剛生さんは「出足はおおむね順調」と話す。
同線の定期券利用客は、全体の30%と他線よりも低めで今後の課題としながらも、桂さんは「開業して2カ月とまだ途上段階で、浸透には時間がかかる」と話す。同社が相互直通運転を行っている近鉄と共同で「阪神・近鉄相互直通運転開始記念 お伊勢さんきっぷ」を5月20日より販売、利便性のPRと需要拡大を狙う。