中座くいだおれビルで「大・道頓堀文化祭」-大阪文化のショーケースに

プレイベントとして実施された「第3回 なにわ一芸グランプリ大会」

プレイベントとして実施された「第3回 なにわ一芸グランプリ大会」

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 道頓堀の中座くいだおれビル(大阪市中央区道頓堀1)のイベントスペース「studio ZAZA」(TEL 06-6212-3005)で7月19日から、演劇、演芸、アート、ダンス、ライブ、ファッションなどノンジャンルのイベントを随時行う「大・道頓堀文化祭」が始まる。

漫才などのイベントが開催される

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 道頓堀は古くから歌舞伎や人形浄瑠璃などの劇場が立ち並ぶ芝居街で、江戸時代には「浪花座」「中座」「角座」「朝日座」「弁天座」の5つの劇場群が「道頓堀五座」として人々に親しまれていた。残念ながら現在では道頓堀五座はすべて消失してしまったが、中座の跡地に立つ「中座くいだおれビル」を起点にかつての大阪の芸能文化を復活させようと、識者や地元関係者らが「大・道頓堀文化祭実行委員会」を組織した。

 「大・道頓堀文化祭」は、「いつ来ても何かがある」をコンセプトに、大阪の文化、芸能のショーケースになるようなイベントを随時開催し、観光客のほか地元客(大阪府・近隣府県の住民)のリピーター確保を目指す。イベントは主催者側が企画するほか、広く一般の団体などからも募集する。

 イベントが行われる「studio ZAZA」は、同ビル4階フロアをすべて使い、演劇やダンス、音楽ライブなどのステージイベントが中心の「BOX1」、絵画展やインスタレーションなど展示が中心の「BOX2」、漫才や落語、コントなどの話芸が中心の「BOX3」の3つの会場を設けた。会場レイアウトにより異なるが、キャパはそれぞれ100~200人程度。

 16日に行われた記者会見では、実行委員長を務める作家の難波利三さんが「中高年が楽しめる雰囲気を作りたい。道頓堀に中高年をもう一度呼び戻すことで客層が広がり、ミナミの発展にもつながると思う」とあいさつ。また事務局長でイベントプロデューサーの野田泰久さんは「食に加え、芸能、文化面をリンクしていくのが我々の使命。芝居を見て食べて帰るという、かつての道頓堀のスタイルを目指す」と意気込みをみせた。

 17日に行われたプレイベントでは、審査員に漫才師の喜味こいしさんらを迎え、「第3回 なにわ一芸グランプリ大会」が行われた。同イベントは「情熱ホルモン」などの飲食店を展開する五苑マルシン(大阪市中央区)が運営するボランティア団体「なにわ一芸一座」の座員募集のために行われたもの。70組の応募者の中から予選を通過した15組が漫才、演劇、マジック、大道芸などを披露し、グランプリには踊りを披露した「宮本豆太郎&カレン」が、準グランプリには漫才を披露した「ひでまんしげまん」が、それぞれ輝いた。

 今後のイベントは順次発表するとしているが、19日は「ライブペインティング」、20日は「ダンスバトル」、21日は「演劇」を行い、若手芸人による漫才なども予定している。来年1月31日まで。

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