同店の売上ランキング1位は、ミニ半熟カステラ「大阪ふわんとろん」(8個入り=735円、12個入り=1,050円)。2012年7月から販売を開始、テレビCMを放送するなどし認知度も高く、大阪に来た観光客が買い求めるベストセラー商品だ。
売上ランキング2位は「じゃがりこ たこ焼き味」(8個入り=840円)。「じゃがりこの安心感と、味の良さで売れている」(同店マネージャーの平山淳子さん)という。8個入りなので、ちょっとしたおみやげとして配りやすいのもポイントだ。
売上ランキング3位は「みやげもん横丁 すいーとぱい」(630円)。パッケージに大きく「よしもとおみやげもん横丁で買ってきました。」と書かれており、同店でしか売っていないという限定感がポイントだという。
売上ランキングでは5位だが、幅広い年齢層に特に売れているのはミニバウムクーヘンの「大阪の巻」(16個入り=630円、30個入り=1,050円)。「モンドセレクション銀賞を受賞しているほか、味もおいしく、パッケージデザインも幅広い層に受ける。たくさん入っているのもポイント」と平山さん。
今もっともイチオシなのは「太閤石垣クランチ」(14本入り=588円)。大阪市では2013年4月、豊臣秀吉が天下統一の拠点として築城した初代大坂城の石垣を掘り起こそうという「豊臣石垣公開プロジェクト」を立ち上げた。同プロジェクトの必要資金10億円のうち5億円を民間からの寄付でまかなおうという「太閤なにわの夢募金」に賛同し、売上の一部を同募金に寄付することを目的にした商品として、1月31日に販売を開始した。
大阪市住吉区に本社を構える旭創業とコラボレーションした「ランチャームストラップ」(380円)。ランチャームとは、弁当などに入っているしょう油の容器のことで、最近では少なくなった魚やボトルの形をした容器をストラップにしてしまった。同社はランチャームを開発したパイオニアとして知られており、「おみやげを通じて大阪の会社のことも知ってもらいたい」(同店の仲谷暢之さん)と企画したものだ。
店舗壁面にずらりとTシャツを並べた「OSAKA STYLE」コーナーでは、大阪在住のイラストレーターなどがデザインした、大阪の笑いをモチーフにしたTシャツを、各1,980円で販売する。よく売れるのは「SONNA-AHONA」と書かれたTシャツで、さまざまな動物がひっくり返っている様子が描かれている。「大阪の笑いのフィルターを通して、若い子でも着ることができるデザインに仕上げた」と仲谷さん。
大阪の「おかん」を大々的にフューチャーしたコーナーが、「おかんの店」。関西各地で行われている手作り市に出品している人の作品を集めたコーナーで、とんぼ玉、アクセサリー、オリジナルたこ焼きピンジャック、みたらし団子ストラップなど、手作りながらクオリティの高いおみやげものが集まる。実際に同年代の女性からの支持は高く、「おばちゃんの琴線をくすぐる」(仲谷さん)コーナーになっている。「シャツ型ティッシュカバー」(350円)が売れ筋商品。
お好み焼き、たこ焼きなどの「こなもん」の店で実際に使用しているグッズ、販売しているノベルティなどを一堂に集めた「THE BEST OF KANSAI」コーナー。大阪で人気のお好み焼き店、たこ焼き店9店舗で使っている割り箸と楊枝をセットにした「割り箸楊枝セット」(250円)などユニークな商品が並ぶ。よしもと芸人ご用達の、「肉吸い」(肉うどんからうどんを抜いたもの)でおなじみの「千とせ」(中央区難波千日前)で実際に使っている「玉子かけごはん醤油」(284円)は、この近隣ではこの店にしかないレア商品だ。
同店には、大阪を代表するソウルフード「たこ焼き」関連グッズも数多くそろう。ショッピングバッグ(300円)、たこ焼き貯金箱(840円)、たこ焼きマグネット(367円)、クリアファイル(315円)、下敷き(315円)、ミニタオル(473円)、Tシャツ(2,980円) ロケットえんぴつ(378円)、トイレットペーパー(420円)など、たこ焼きをイメージした商品が盛りだくさんだ。
なんばグランド花月の劇場出入口に隣接している立地から、お笑いを観劇した人たちの来店が多い。このため客層は子どもからお年寄りまで幅広いのが特徴で、それに合わせて、1500種類ある商品は幅広い構成にしている。修学旅行シーズンには雑貨や文具などを増やすほか、若い人が多い時期には菓子類を増やすなど、季節に応じて常に商品を入れ替えている。
傾向としては、たこ焼き、お好み焼きなど、大阪らしさを象徴するものが多く、個包装しているものや、まとまった数が入っているものなど、手頃なおみやげとして配布しやすいものの人気が高い。販売価格帯は、525円、1000円など、買いやすい金額を考慮しているという。