飲食店にも「デフレの波」-焼き肉店・すし店が価格引き下げ努力

牛1頭買いによりコストダウンに成功した「道頓堀みつる」の柴田充社長

牛1頭買いによりコストダウンに成功した「道頓堀みつる」の柴田充社長

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 広域なんば圏の飲食店にも「デフレの波」が押し寄せている。焼き肉やすしの人気店が相次いで価格引き下げを行っている。

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 道頓堀の焼き肉店「道頓堀みつる」(大阪市中央区道頓堀1、TEL 06-6211-6211)は2月17日より全メニューを改定し、大幅に価格を引き下げた。同店ではこれまで肉の部位や質ごとの単品メニューが主だったが、今回のメニュー改定で盛り合わせメニューを中心にし、客単価を4,800円から4,000円に引き下げた。2~3人用の6品「みつる盛り」(4,980円)が売れ筋で、カルビやロースのほか、サーロインステーキも含めボリューム感を出した。

 これまで同店では肉を部位ごとに個別に仕入れていたが、今回のメニュー改定に合わせ、牛を1頭単位で購入することにし、仕入れ価格の引き下げに成功した。同社社長の柴田充さんは「牛を丸ごと購入することで、コストダウンと質の向上が両立できたほか、希少部位の肉も安定して安く入手できるようになった。ただし部位によっては肉を売れ残してしまうリスクもあるため、盛り合わせメニューによりまんべんなく売れるように工夫した」と話す。

 同店は、以前はビルの2階でのみ営業していたが、3階と4階も使用しフロアを拡張、230席とミナミの焼き肉店としては最大級の広さにするとともに、3階を120人までフレキシブルに対応できる個室とし企業の宴会需要を確保する。「安定して大量の肉を販売できる体制が整ったことから牛の1頭買いができるようになった」(柴田さん)。営業時間は17時~翌5時。

 心斎橋筋商店街の回転すし店「心斎橋りゅうぐう亭」(心斎橋2、TEL 06-6212-9960)は2月1日より28日までの期間限定で、1皿50円ですしを提供している。マグロ、イカ、カビ、サーモンなどは1皿2貫、生タコ、焼きトロサーモン、カニみそ、タイなどは1皿1貫で提供する。同店では1997年2月の創業以来13年にわたり、男性=1,575円、女性=1,260円で時間制限なしの食べ放題店として営業を行っているが、「昨今の厳しい景気環境のなか、食のサービスで応援したい」と、期間限定での全皿50円キャンペーンの実施を決めた。営業時間は10時~23時。

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