大阪難波駅で3月21日、近畿日本鉄道の新型観光特急「しまかぜ」の出発式が行われた。
「しまかぜ」は、伊勢神宮の20年に1度の「式年遷宮」に合わせ製造された6両編成の列車で、大阪難波駅と近鉄名古屋駅を起点に、伊勢・賢島方面を結ぶ。2編成製造され、大阪難波駅~賢島駅間(約2時間20分)、近鉄名古屋駅~賢島駅間(約2時間)を、それぞれ1日1往復する(水曜は運休)。大阪難波駅~賢島駅間の停車駅は、大阪上本町、鶴橋、大和八木、伊勢市、宇治山田、鳥羽、鵜方の各駅。運行初日となった同日の「しまかぜ」の大阪難波駅発、賢島方面行きの特急券は、発売からわずか2分で全138席分を完売したほか、連日ほとんど完売状態となるなど高い人気。
出発式には、ミス伊勢志摩の中川静香さんのほか、国土交通省近畿運輸局長の大黒伊勢夫さん、近畿日本鉄道取締役専務執行役員の三輪隆さん、大阪難波駅長の杉野康隆さんが出席した。三輪さんは「近鉄が自信を持って投入する新型観光特急。移動の手段としてだけでなく、乗車することが旅行の目的となるような、プレミアムなひとときを過ごしていただくことをコンセプトにした。座席の前後間隔もアーバンライナーより20センチ広く、今までにないゆったり感を味わっていただける」とあいさつ。大黒さんは「鉄道の魅力を大いに発揮してくれることを期待している」と話した。
その後テープカットが行われ、鉄道ファンらが見守るなか、杉野駅長の合図で「しまかぜ」1番列車は、賢島に向けて出発した。