大阪市立中央図書館(大阪市西区北堀江4)が、オープンデータを活用した取り組み「第2回OML(大阪市立図書館)48チームHIKIFUDA選抜総選挙」を始めている。
ウェブ上で公開する資料をより多くの人に活用してもらうことを目的に2017(平成29)年、「第1回OML48チームHIKIFUDA選抜総選挙」を開催。HIKIFUDAは商店が宣伝のために配った「引札(ひきふだ)」のことで、明治から大正時代に多く作られた。職員が引札に描かれたキャラクターに「ちゃりんこ兄弟」「ざこばのビーチボーイズ」「醤油(しょうゆ)小僧」「ゴールデンシッパー」などユニークな名前を付け、16組を選出。館内やホームページで投票を募り、1139票が集まった。
1位に輝いたのは福の神「えびす」の姿をした2人が自転車をこいでいる「ちゃりんこ兄弟」で、209票を獲得。「脂肪じゃなくて自転車用筋肉というところがいいと思います」「明治から走り続けてきた継続性に脱帽」「健康そうで見ててほほえましいです。どこまでも仲良くいけいけ!」(以上、原文ママ)など温かいコメントが寄せられた。
今回は市民から幅広く募集し、オープンデータの利活用の促進を図る。応募者はオープンデータから好きなキャラクターを選び、名前を考えてツイッターで専用のハッシュタグを付けて投稿。職員が選抜メンバーを選び、秋には第1回の選抜メンバーと合わせて人気投票を行う予定。
担当の澤谷晃子さんは「引札には商店の所在地が書いてあり、戎橋や千日前、北堀江など今も残る地名が見られる。描かれている絵もおもしろいが、昔からこのあたりは商売が盛んだったことがわかる興味深い資料」と話し、「私のお気に入りは『ごだまはん』。そろばんをはじく姿が大阪らしく、かわいい。今回もいろいろなキャラクターが発掘されることに期待したい」と呼び掛ける。
募集期間は9月30日まで。