そごう心斎橋本店が営業終了-「復活の象徴」がついに閉店

「そごう復活の象徴」がわずか4年で閉店した

「そごう復活の象徴」がわずか4年で閉店した

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 そごう心斎橋本店(大阪市中央区心斎橋筋1、TEL 06-6281-3111)が8月31日夜、営業を終了した。2005年の新装開店よりわずか4年間での閉店となった。

営業最終日にあいさつする、そごう心斎橋本店の陸川徹店長

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 同店は2000年のそごう経営破たん後、解体された旧そごう大阪店を改修して2005年に新装開店した。地下2階・地上14階、売り場面積は約4万平方メートル。そごう復活の象徴として期待されたが営業赤字が続き、今年2月にJ.フロントリテイリング傘下の大丸への売却を発表、5月からは閉店セールを行ってきた。

 営業最終日となった31日、14階のそごう劇場で店長の陸川徹さんが「2005年9月にオープンしてから、多くのお客さまに支えられて本日まで営業してきましたが、本日8月31日午後8時をもって、そごう心斎橋本店は閉店させていただくことになりました」とあいさつ。「地域の多くの皆さま方、またご愛顧ご支援いただいたお客様に感謝の気持ちでいっぱいです。そのお客さまの期待に完全に応えられないまま閉店することになり大変申し訳ありません。今回の件については、あらゆる方法を検討したが、最終的には閉店という形となりました。今後この大阪心斎橋地区のますますご発展を祈念して、本日閉店させていただきます」と続けた。

 閉店に至った原因について、陸川さんは「現在の赤字損失の拡大を阻止し、そして株式会社そごう西部の経営というものについてより良い方向を見出した結果、閉店という結論になりました」と明かした。そごう発祥の地である大阪からの撤退については「非常に苦しく、断腸の思い。この地域の方々に多くのご心配とご迷惑をおかけしました」と頭を下げた。

 最終日の同店前には、朝から開店を待つ約300人の客が列を作った。開店後の店内は多くの客であふれ、1階ホールにある「本日をもって閉店いたします」と書かれたボードを撮影していく客も多く見受けられた。

 閉店時刻を前に、同店出入り口には同店の職員らが並び、買い物客一人ひとりに「ありがとうございました」と最後のあいさつを行った。20時15分に心斎橋筋側の出入り口にシャッターが下ろされ、20時37分には多くの報道陣や通行人らが見守る中、御堂筋側の出入り口が閉鎖された。

 同店は今後改装工事に入り、11月からは隣接する大丸心斎橋店の新館としてリニューアルオープンする。これにより大丸心斎橋店は約7万8,000平方メートルの巨大店舗となる。

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