南船場のギャラリーで「2コマ写真展」-組写真の可能性探る

猫寅さんは、猫をモデルに4つの作品で「2コマ」作品を展示

猫寅さんは、猫をモデルに4つの作品で「2コマ」作品を展示

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 南船場の「ギャラリー・アビィ」(大阪市中央区南船場2、TEL 06-6261-7383)で現在、10人の作家による公募企画展「2コマ写真展」が開催されている。

大西秀治さんの作品「new season」

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 同ギャラリーでは、「アマチュア写真家を育てていきたい」というオーナー・吹雪大樹さんの思いから、参加者に楽しんで挑戦してもらえる「企画展」と、いくつかの企画展を経験した作家が開く「個展」の2つの形態で展示を行っている。年間25~30回行うという企画展はすべて「面白いことを考えるのが好き」という吹雪さんが企画したもの、うち10回前後は新しく企画したもの。「出展のしやすさ」「来館者の反応」「企画展が果たす役割とその価値」によって、2回目開催の有無を決めるという。

 3月は「駅と列車のある風景」「でかフォト展」と新企画を続けて開催しており、「2コマ写真展」はその第3弾。「組み合わせ写真の最小単位、2枚でさまざまなことを表現してみよう」という発想で企画した。ブログや企画展で1枚の写真を発表する機会が増え、1枚に思いを込める「力強い」表現の訓練が積める一方、「いつかは個展を」と考えている作者にとって「複数の写真を組み合わせて、作者の世界観を観客に伝える表現力は欠かせない」と吹雪さん。「2枚組み合わせるとこんなことができるんだ――ということを観客・作者双方に感じてもらえたら」と話す。

 関西在住の作者を中心とする10人が、ストーリー性や空間のつながりのある「分かりやすい」作品から、見ている側が考えさせられるものまで、さまざまな組み合わせの可能性を1人1~4作品で表現した。

 「お笑いやニュースなど、最近見ている側に考える隙を与えてくれない『分かりやすいもの』があふれている。一目で理解できない作品も、写真が投げる『表現のボール』を受け止め想像を膨らませて見る=見て何かを感じる機会にしてほしい」と吹雪さんは話す。

 開催時間は12時~19時。入場無料。今月21日まで。

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