小林製薬株式会社(本社:大阪市、社長:豊田 賀一)は大阪歯科大学(本部:大阪府枚方市、理事長:川添 堯彬)医療保健学部の山中武志先生らを中心とする研究グループへの受託研究により、デンタルフロス(糸ようじ(R))による歯間清掃が、口腔内の細菌叢(口腔内フローラ*?)の構成をより健全なバランスへと変化させる可能性を見出しました。日々の歯間ケアが、口腔内環境の質を改善し、健全なバランスに導く可能性を示唆する本研究の成果は、2026年4月22日付で国際的学術誌『BMC Oral Health』にオンライン公開されました。(https://doi.org/10.1186/s12903-026-08353-z)
◆糸ようじ(R)による歯間清掃の継続が、口腔内フローラを変化させ、健全なバランスへ導く可能性を示唆
◆特定の「歯周病関連菌が属する細菌門」の占有率が、歯間清掃によって有意に減少することを確認
◆「清掃」による口腔内環境の変化を、遺伝子解析技術(メタゲノム解析)を用いて科学的に検証
口腔内には700種類以上の細菌が生息しており、その細菌のバランスである口腔内フローラの乱れは、歯周病や虫歯の一因となります。近年、口腔環境の状態が全身の健康状態と関連する可能性が学術的に議論されていますが、特定の疾患に対する影響については、さらなる検証が必要な段階にあります。
特に歯と歯の間は、通常の歯ブラシのみでは汚れが残りやすく、細菌が定着しやすい場所と考えられています。当社は、これまで習慣として推奨されながらも科学的なデータが十分ではなかったデンタルフロスによる歯間清掃が、口腔内の細菌構成にどのような影響を与えるのかを検証するため、網羅的遺伝子解析技術を用いて本研究を実施しました。
1.糸ようじ(R)による歯間清掃が口腔内フローラを変化させる(影響を与える)可能性を示唆
これまで、歯科専門家による歯間清掃の推奨はなされてきたものの、口腔内細菌叢(フローラ)の構成に及ぼす直接的な科学的証拠は必ずしも十分ではありませんでした。本研究では、健康な成人15名を対象に、通常の歯磨きのみを行う期間と、歯磨きに加えてデンタルフロス(糸ようじ(R))を用いる期間を2週間ごとに交互に繰り返す、計8週間の厳密な介入試験を実施しました。(図1)
次世代シーケンサーを用いた「16S rRNAメタゲノム解析*?」の結果、デンタルフロスの使用後において約3分の2の被験者でグラム陽性菌の割合が増加していることが確認されました。これは、歯ブラシに加えて局所的な歯間部の清掃を行うことが、口腔内フローラを変化させることを示唆しています。

使用したデンタルフロス(糸ようじ(R))

図1:試験方法
2.歯周病リスクを高める特定の「細菌門」の有意な減少を確認
歯間清掃の継続によって、一部の歯周病関連菌が属するフソバクテリウム門とバクテロイデス門が有意に減少することが確認されました。(図2)また、レッドコンプレックス*?を保持していた参加者において、介入後に検出されなくなった事例も認められました。

図2:隣接面歯垢(プラーク)における細菌門の構成の変動/★:有意差あり(t-test , p<0.05)
3.歯間清掃が口腔内フローラを健全なバランスに導く可能性。血管の健康に関わる菌群の増加を示唆
歯間清掃の継続によって、一酸化窒素の生成を介して血管の健康に関わるとされる硝酸還元菌であるロシア属の占有率を向上させる傾向を確認しました。これは、歯間ケアは単なる清掃に留まらず、口腔内フローラを健全なバランスに導く可能性を捉えた重要な知見です。
本研究により、歯間清掃が単に物理的な汚れを取り除くだけでなく、口腔内の細菌生態系を健全に保つ一助となる可能性が科学的に示されました。口腔内環境を整えることは、健康維持の基盤となるものであり、日々の『糸ようじ(R)』の使用は、健やかな生活をサポートする重要な習慣となることが期待されます。
当社は今後も、本知見を深める研究を進めるとともに、生活者の皆様に対し、口腔内フローラを整えることの重要性を伝え、お口の健康を通じた社会貢献に努めてまいります。
*1 口腔内細菌叢(口腔内フローラ)とは
口の中に生息する多種多様な細菌の集まり。個体によって組成(細菌の種類とその割合)は異なります。
*2 16S rRNAメタゲノム解析
細菌が持つ特定の遺伝子配列を読み取ることで、サンプル中に存在する細菌の種類と割合を網羅的に解析する手法。
*3 レッドコンプレックス
歯周病菌の中でも特に病原性が高いとされる3種類の菌(P. gingivalis, T. forsythia, T. denticola)の総称。
掲載誌:BMC Oral Health
タイトル:16S rRNA analysis of proximal dental plaque bacteria reveals that daily use of commercialized disposable dental floss Itoyoji(R) in addition to appropriate tooth brushing slightly gives influence on the bacterial composition
発表者名:Takeshi Yamanaka, Kumiko Kaji, Ai Onishi, Masako Terashima, Ayuko Maesoma, Akina Tani, Yuki Ogata, Takako Toyama, Yuko Ishikawa, Shohei Kuramitsu, Tadahiro Hayashi, Takahiro Shuto & Kazutoshi Kakimoto
DOI:https://doi.org/10.1186/s12903-026-08353-z
歯周病や虫歯の原因となる歯間の歯垢(プラーク)は、歯ブラシのみのブラッシングでは約6割*しか除去できないと言われています。かつて日本のデンタルフロスは、指に巻き付けて使うロールタイプが主流であり、その操作の難しさから一般家庭への浸透には課題がありました。こうした中、「誰でも手軽に本格的な歯間ケアを習慣化してほしい」という想いから1987年に誕生したのが、持ち手付きフロスの先駆けとなる『糸ようじ(R)』です。独自の「汚れを絡め取るフロス糸」や、食べカスを掻き出す「カギ状のピック」など、細部まで使いやすさにこだわった設計により機能性と簡便性の両立を追求。発売以来、日本の歯間清掃習慣を牽引するパイオニアとして、時代のニーズに合わせた進化を続けてきました。
2027年に発売40周年を迎える『糸ようじ(R)』は、これからも「お口の健康を守る」ためのパートナーとして、毎日のオーラルケアを支え続けてまいります。
*出典:山本他日本歯周病誌1975
『糸ようじ(R)
』ブランドサイト: https://www.kobayashi.co.jp/brand/shikancare/

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*糸ようじとの比較

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