南船場で「それぞれの生活2010」写真展-ギャラリー・アビィ5周年で

1,063枚の写真で壁から天井まで埋めつくした会場

1,063枚の写真で壁から天井まで埋めつくした会場

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 南船場の「ギャラリー・アビィ」(大阪市中央区南船場2、TEL 06-6261-7383)で現在、開設5周年を記念した特別展「それぞれの生活2010」が開催されている。

これまで行った展覧会を振り返るコーナーも

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 3月3日、4月4日、5月5日、あらかじめ決められたこの3つの日に撮った写真を展示する同展は、開設以来毎年行っているもの。ギャラリー・オーナーの吹雪大樹さんが、「いろんな人が、いろんな思いで過ごした小さな時間の繋がりを並べることで、それぞれの生活を共有しよう」と企画した。集まった規定サイズの2L判写真(横長)をすべて透明の袋に入れて、日付ごとの3つのゾーンに分けた壁に全員分を時間順に並べ替えて展示する。国内外で撮影された1,063枚の写真が壁から天井まで埋めつくした会場は、「写真で作られた部屋」のような迫力のある空間に。

 「カメラの種類や撮る対象など制限をあまり設けず、誰でも気軽に参加できる『写真を使ったイベント』と位置づけている」という同展は、「初めて出展するという人も多い」という。今年は関西以外からの参加者13人を含む52人が参加した大イベントに。

 「同じ時間に大阪と台湾でご飯を食べていたり、同じ時期に結婚の準備を進めていたり。さまざまな『シンクロニシティー(=偶然の一致)』が発生している。それを見ることで、人は一人で生きているのではなく、一人ひとりが刻む時間の繋がりが世の中を支えていることを感じてもらえたら」と吹雪さん。

 「色んな場所から人が集まって、大きな場所に巣立っていく『巣箱』のような場所を作りたい」と、ラテン語で鳥を表すアビィという名前を付けて、2005年5月に開設した同ギャラリー。それから5年が経過し、周年記念展には50人以上もの人が参加するように。「これだけの人に参加してもらえるようになり、本当にありがたい。5年間で得た一番の宝物は、作家さんやギャラリーまで足を運んでくれた人など、さまざまな人との出会い」と振り返る吹雪さん。「これからも、自分の可能性に気づいてもらう場所、良いタイミングで背中を押してあげられる場所、そんなギャラリーでありたい」と話す。

 開館時間は14時~19時。月曜定休。入場無料。今月30日まで。

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