南船場で写真展「豆腐とビール」-準備の様子をブログ中継も

「日常に隠れた『ハッピー』を作品にして残していきたい」と語った吹雪大樹さん

「日常に隠れた『ハッピー』を作品にして残していきたい」と語った吹雪大樹さん

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 南船場の「ギャラリー・アビィ」(大阪市中央区南船場2、TEL 06-6261-7383)で現在、写真展「豆腐とビール」が開催されている。

2つのホルガを使って撮った、5千ピクセルのタイトル作品「豆腐とビール」

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 毎年この時期に行う同ギャラリー・オーナー吹雪大樹さんによる個展。今年は「豆腐とビール」をテーマに78点を展示する。写真展を準備する様子は、「個展への道」という題名でブログで「中継」している。「アマチュア写真家が気軽に作品を発表できる場所を」との思いから同ギャラリーを始めた吹雪さんが、「失敗したことも含め、全て自分の手の内を明かすことで少しでも参考になれば」と準備過程をつづったもので、全国から反応があるという。

 「シンプルでインパクトのあるものを」と付けた同展の題名。毎日食べられ、手ごろで飽きのこない晩酌セットの「豆腐とビール」という存在は、日々の生活を舞台にした作品にこだわり続ける吹雪さんにとって「『写真』も11年来の相棒である中国製トイカメラの『ホルガ』も同じ価値を持った毎日に欠かせないもの」と話す。

 ホルガ専門の写真サークル「ホルガ会」を主宰する吹雪さんは、他のカメラで撮影することはあっても「丹精を込めて作品を作るときは、いつもホルガに戻ってくる」という。被写体の周りだけが程よく「ボヤけた」作品は、レンズにフィルターを付け「ボヤけた」部分の多い正方形のフィルムマスクを6×4.5センチの縦長にカットすることで生まれる。さまざまな制限があるホルガを使って「自分が撮りたい場面をきちんととらえることに徹した」と振り返る吹雪さんは、ホルガの限界に挑戦し「デジカメ感覚で撮り続けた」写真は最終的に1,024枚という数に。

 「日常は、写真で切り取った瞬間にフィクションになる」と話す吹雪さん。同展では近所への買い物に出掛ける場面や、家族の食事が並んだ食卓など「日常風景」が中心ながら、映画のようにストーリーに沿って展示されている。「何でもない日常に隠れた『ハッピー』を作品にして残していきたい。作品を通して、見た人に勇気や喜びを届けられたら」と願いを込める。

 開館時間は12時~19時(5月7日・8日は20時まで)。入場無料。今月9日まで。

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