北堀江の地下で「危険」を検証-日英共同プロジェクトの一環で

英アーティスト・ドウニーさんの作品と、「dAnger!」プロジェクトのメンバー。

英アーティスト・ドウニーさんの作品と、「dAnger!」プロジェクトのメンバー。

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 大阪・北堀江のカフェバー「Cafe Absinthe & Wormwood(カフェアブサン&ウォームウッド)」(大阪市西区北堀江1、TEL 06-6534-6635)の地下スペースで11月13日、「dAnger!」プロジェクトの紹介イベントが行われた。

「ザ・ナイフ・ゲーム」を再現した作品で楽しむ観客

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 大阪の大学院に留学中のイギリス人研究員イザ・カヴェジャさんが、「ひらくドアにご注意」「チカンに注意」など街中にある注意書きに注目したことをきっかけに始めた「dAnger!」は、日本とイギリスを拠点に、「日本における『危険』や『安全』の概念」をさまざまな角度から検証する、学術とアートの共同プロジェクト。カヴェジャさんのほか、吉川かおりさん、エリー・ドウニーさんなど5人のアーティストがプロジェクトに参加している。

 カヴェジャさんは、日本に来てから注意されることが増え、日本人の口から「不安」という言葉がよく発せられることに気がついた。「『危険がある』と注意されたら、私のように不安になる人もいれば、反対に安心する人もいる。日本では、危険や脅威、安全、不安がどのようにとらえられているのかを明らかにしたいと思った」と話す。

 同プロジェクトを紹介する場として開催した今回のイベントでは、街中の注意書きを集めたものや、円形の回転のこぎりをカラフルに塗装し「危険と安全の間」を表現したドウニーさんの作品、「ザ・ナイフ・ゲーム」というナイフで指の間を行き来する恐怖のゲームを卓上の電光掲示板に再現したサム・シェフィルドさんの作品など、危険と安全をテーマにしたメンバー6人の作品を展示した。

 イベント中に即興の詩も披露した吉川さんは、「『危険』や『安全』のとらえ方は一人ひとり違うもの。このプロジェクトは、そうしたいろいろなとらえ方をインタビューや作品作りを通して検証していくのが狙い。今回のようなイベントを通して、危険について改めて考える機会を提供し、観客にも新たな『気づき』を得てもらえたら」と期待を寄せる。

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