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押し寄せるカジュアル化、ファストファッションの波
2010年は心斎橋筋商店街が熱い!?

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ラズ心斎橋

■商店街を挟みファストファッション旗艦店が続々出店

  平日でも多くの人でにぎわう心斎橋筋商店街は、戎橋から長堀通りまでの南北約600メートルの商店街だ。商店街の南側は観光名所として有名な道頓堀と隣接し、北側には大丸「北館」が昨年11月にオープンした。

ラズ心斎橋 商店街の南端、戎橋の南東隣りにこの春オープンする商業ビル「ラズ心斎橋」の核テナントとして、スウェーデンのカジュアル衣料チェーン「H&M」が3月6日に出店する。

 H&Mは現在、日本国内では関東に6店舗を出店しておりファストファッションの代名詞になるなど人気を集めており、新規店舗の出店時には大勢の行列ができる。関西初出店として心斎橋店が注目を集めることは必至で、街の人の流れが変わる可能性もある。

「H&M」心斎橋店、3月6日に関西初出店へ-ラズ心斎橋の核テナント

ユニクロ 一方、商店街の北端、商業ビル「ラ・ポルト心斎橋」横に建設中のビルに今年秋、ユニクロが国内最大規模の旗艦店を出店する予定だ。360坪の敷地に建つ地上4階~地下1階の5フロア、1,400坪の巨大店舗になる見込み。ちなみにユニクロは商店街内に650坪の旗艦店も既に出店している。

ZARA 商店街には、スペインのインディテックスグループが展開するファッションブランド「ZARA(ザラ)」も2店舗を展開する。ラ・ポルト心斎橋の地下1階~地上3階の4フロア、240坪を使った関西最大の旗艦店「大阪心斎橋店」と、商店街南側にある路面店「大阪心斎橋筋店」の2店舗だ。

新商業ビル「ラ・ポルト」に「ザラ」出店-4フロアで関西最大旗艦店に

■大丸・北館の「うふふガールズ」が好調、UAも出店へ

うふふガールズ 8月末に閉館した大阪・心斎橋の旧・そごう心斎橋本店が11月14日、隣接する大丸心斎橋店の「北館」として生まれ変わった。これまでの大丸の中心客だった40~60代の女性客をターゲットとせず、18~24歳の「ヤング」、25~34歳の「アラサー」を主要ターゲットに据えたのが特徴。

フリーズマート 特に、そごう時代には食品フロアだった地下1階・地下2階を大胆にヤング向けのフロア「うふふガールズ」に改装したのが特徴で、「CECIL McBEE(セシルマクビー)」「JILL by JILLSTUART(ジルバイジルスチュアート)」「FREE'S MART(フリーズマート)」など27ブランドを集めた。

大丸心斎橋店「北館」開業-売り場面積は従来の2倍超に

大丸「北館」注目の各フロア情報を徹底レポート

 地下1階には「JILLSTUART CAFE(ジルスチュアートカフェ)」が出店し、「ジルスチュアートの世界観を楽しみながらガールズトークができる」と、連日行列ができるほどの人気を集めている。

うふふガールズコレクション 大丸は14階の大丸心斎橋劇場を活用し、「うふふガールズ」フロアに出店するブランドを使ったファッションショーを開催したほか、エヴァ芸人として人気の「桜」の稲垣早希さんを起用し、コミュニティーFM「YES-fm」とコラボレーションし、「うふふガールズ」を紹介する番組を放送するなど、これまでにない販促手法も駆使している。

心斎橋「大丸」北館でファッションショー、藤本美貴さん・土岐田麗子さんら出演

吉本芸人・稲垣早希さん、FM番組でDJ-大丸心斎橋店「北館」とコラボ

大丸北館にユナイテッドアローズ 大丸北館は2月26日に2階フロアの改装を予定しているが、それに合わせて現在は1階に期間限定アウトレット店として出店しているユナイテッドアローズが、正式に2業態で出店する。1階東側(=心斎橋筋商店街側)に出店する「ユナイトッドアローズ心斎橋店」は、現在、アメリカ村の御堂筋沿い近くに出店している路面店を閉店し、移転リニューアルするもの。移転の理由を同社では「現店舗の既存客に加え大丸の利用客を取り込むため」としている。

UA、路面店を大丸・北館に移転-カジュアル中心のストアブランドも

■老舗店が退店し、カジュアル衣料店が出店する流れが加速

芝翫香 心斎橋筋商店街で創業し、196年の歴史を誇る老舗宝飾店「芝翫香(しかんこう)」が昨年12月、本店を商店街内から、御堂筋沿いの新橋交差点北西側に移転リニューアルした。創業以来、商店街の顔として大丸心斎橋店本館近くで営業を続けてきたが、「以前は大手百貨店を中心に40代以上のお客さま向けの店舗が多かったが、現在では20代のお客さまを中心とした店舗が増えている」と、商店街の客層変化が移転の理由と説明している。

コレクトポイント 同店退店後の建物は現在改装工事が行われており、2月27日にカジュアル衣料複合店「コレクトポイント心斎橋店」の関西地区の旗艦店が270坪の規模で新規出店する。同店を手がけるポイントは12の自社ブランドを展開しており、同店ではそのうち20代女性向けの「LOWRYS FARM(ローリーズファーム)」「JEANASiS(ジーナシス)」「Heather(ヘザー)」、18~30代の男性向け「RAGEBLUE(レイジブルー)」「HARE(ハレ)」、ティーン向けの新ブランド「repipi armario(レピピアルマリオ)」を展開する。

老舗宝飾店「芝翫香」、南船場に移転-商店街の客層変化に伴い

ポイント、心斎橋筋商店街に6ブランドを集積した旗艦店出店

■この半年間に若者向けの店が続々出店

ボディライン 心斎橋筋商店街では大阪ミナミの他のエリアよりも急速に若者化が進んでいる。この半年間に新規出店した店舗の多くが、カジュアル衣料店だ。

 昨年8月にアメリカ村から移転してきた「BODY LINE(ボディライン) 心斎橋店」は、ゴスロリファッションの専門店。2階・3階の2フロア構成で、2階は主にゴスロリファッションやアイテム、3階はメード服をはじめ、主にコスプレ用アイテムを取り扱う。店舗面積は118坪。

ゴスロリショップ「BODY LINE」、心斎橋に移転-専門店では国内最大級にセシルマクビー 昨年9月にリニューアルオープンした「CECIL McBEE(セシルマクビー)心斎橋店」は、商店街の南端に位置する大型路面店だ。それまでは2階フロアのみの営業だったが、リニューアルにより1階に「CECIL McBEE」、2階に「Fabulous CECIL McBEE」を出店し、ビル全体を「セシルビル」と名付けた。担当者は「セシルマクビーの路面店は全国で初めて。売り場面積も過去最大で、今後は大阪での旗艦店としての役割を果たしていきたい」と、心斎橋筋を利用する女性客に更なるブランドイメージの定着を狙う。

心斎橋に「セシルマクビー」初路面店-安西ひろこさん握手会も

NUOVO by ABC-MART シューズストアを全国展開するエービーシー・マートは昨年9月、商店街南側にレディスシューズショップ「NUOVO by ABC-MART」を出店した。「ABC-MART」で扱っている「ホーキンス」「ナイキ」「アディダス」「プーマ」「ニューバランス」などのシューズに加え、自社で手がけるレディスシューズブランド「NUOVO」を販売する。1階・2階の2フロア構成で、商店街に面する1階にはブーツやパンプスなど女性向け商品を並べた。

心斎橋に「NUOVO by ABC-MART」-女性向けシューズ新業態店ジーンズメイト カジュアルウエアとジーンズの専門店「ジーンズメイト」は昨年10月、商店街のほぼ中央に24時間営業の「ジーンズメイト 心斎橋店」を出店した。80坪の店内は、トップスを扱う1階とジーンズなどのボトムズを扱う2階で構成。担当者は、同店について、「若い男性客が圧倒的に多い。ヤング層をどれだけ引き込めるかが勝負」と話す。

心斎橋筋商店街に「ジーンズメイト」24時間営業店-若い男性客ターゲットに

ザ・スーツカンパニー 「洋服の青山」を展開する青山商事は昨年11月、20~30代のビジネスマンを主要ターゲットに「ザ・スーツカンパニー 心斎橋店」を出店した。大丸・北館の向かい側で、ユニクロが国内最大規模の旗艦店を出店する南側に位置する。地下1階~地上3階の4フロア構成で、店舗面積は計200坪。

心斎橋筋商店街に「ザ・スーツカンパニー」-大阪2号店

■なんば~心斎橋間が一大カジュアルストリートに

戎橋筋商店街 心斎橋筋商店街の南側で、戎橋を挟んで隣接するのは戎橋筋商店街だ。H&Mが戎橋のすぐ北側に出店することもあり、その影響は戎橋筋商店街にも及ぶ。もとより戎橋筋商店街には若者向けの安価なカジュアル衣料店が集積しており、心斎橋筋商店街の若者化、カジュアル化とはシナジー効果が期待できる。

戎橋筋商店街がホームページをリニューアル-「なんば系ファッション」情報も

なんばマルイ 戎橋筋商店街を南端にある「なんばマルイ」7階に昨年9月、「ユニクロ なんばマルイ店」がオープンした。145坪と標準的な店舗より少し小さめの店舗に、「季節ごとのおすすめ商品」をラインアップしている。 なんばマルイに「ユニクロ」出店-季節のおすすめ商品をラインアップ

高島屋 高島屋大阪店は現在、2011年春のリニューアル完成を目指して増床・改装工事を行っているが、これに先駆け今年春、本館東側部分に新たに建設した「TE館」をオープンする。TE館は地下1階、地上9階の10フロア、6,700坪。地下1階が食料フロア、1階~5階が婦人ファッションフロア、6階が子ども向けフロア、7階~9階がレストランフロアとなる。なかでも注目される婦人ファッションフロアは20代前半をターゲットにした商品を充実させる。

高島屋大阪店「新本館」の詳細明らかに-第1期オープンは3月2日

 心斎橋筋商店街は、従来のメーンターゲットだった40~60代の客層が減り、20代を中心とした若者が中心になりつつある。特にここ半年間に新規出店する店舗のほとんどは若者をメーンターゲットにしている。その一方で御堂筋側にはグローバルブランドの店舗が軒を連ねるほか、老舗宝飾店「芝翫香」の移転が象徴するように、商店街の若者シフトを嫌う店舗が流出してきている。

 3月6日のH&Mの出店を皮切りに、2010年はファストファッションやカジュアル衣料の旗艦店の集積も進む。また、大丸・北館の思い切った若者化(メーンターゲットは18~24歳)や、高島屋大阪店・TE館の若者シフト(同20代前半)が象徴するように、既存百貨店が若者を取り込もうとする姿勢も鮮明になっている。心斎橋筋商店街は2010年、隣接するエリアとともに、より一層のカジュアル化が進むものと見られる。今後の動向を注視していきたい。

ユニクロ

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