南堀江・天音堂ギャラリーで銅版画展-「生きる」姿を描きたい

ギャラリーの様子。一番右の作品は、2005年に大阪のドーンセンターで開催された「人と表現」展にあわせて描いた「等身大の天音」

ギャラリーの様子。一番右の作品は、2005年に大阪のドーンセンターで開催された「人と表現」展にあわせて描いた「等身大の天音」

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 南堀江の天音堂ギャラリー(大阪市西区南堀江1、TEL 06-6543-0135)は5月11日より、「山口ヒロミ銅版画展」を開催している。

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 同展は、2000年10月に19歳でこの世を去った山口ヒロミさんの長女、天音さんを祈念した平常展。出産時のトラブルから重い脳障害を持った天音さんが、命を燃やし生きていることを知ってもらいたいと、1988年2月より夫婦で「あまね通信」を制作、社会へ発信していた。天音さんを挿絵として描くようになったことがきっかけで、ヒロミさんは介護をしながら本格的に銅版画の勉強を始めた。「あまね通信」は、天音さんが亡くなる2000年7月まで、12年間で85号まで続いた。

 「天音は、どんな時も言葉さえ出なかったが、体をねじって気持ちを表現し、自分の意思を一生懸命伝えようとしていた。親として、彼女が生きやすく、快適な状態に保ってあげることをまず考えていた」と、夫の山口平明さんは当時を振り返る。

 ヒロミさんは全国で個展を開催しており、今年の9月にはパリでの開催も決定している。平明さんは「もっと多くの人に見に来てほしい」という願いからブログを始め、ギャラリーでの出来事や展示会の様子をつづっている。「絵の好きな人はもちろん、障害者と関わりがあった人、自身の経験から子育てで悩んでいる女性に見に来てもらいたい」と話している。

 営業時間は15時~19時。入場無料。5月29日まで(水曜・木曜定休)。

天音堂ギャラリー堂守フォト

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