大阪・アメリカ村のクラブ「JOULE（ジュール）」（大阪市中央区西心斎橋2）で11月26日、大東市に住む68歳の元高校教師、大隅敏治さんがDJデビューを果たした。

[動画] 68歳・大隅さんのDJデビューの様子とインタビュー

　大隅さんは社会科を教えていた元高校教師。48歳で小室哲哉さん率いる「globe」の「Feel Like dance」と「DEPARTURES」に出会い、「TKサウンドにはまった」。以来、小室さんの曲を聞くだけでなく、カラオケでも歌うようになったほか、約3年前からミナミのクラブに通いつめ、ユーロビート、トランス、テクノなどのダンスミュージックに関心を持った。

　「ダンスミュージックとは何か、クラブミュージックとは何かを根本より知りたい。そしてクラブ通いをもっと楽しみたい」と大隅さんが考えていた頃、DJスクール「IDPS大阪校」（日本橋1）が開校することを知り1期生として入学、5月から半年間、毎週2時間のレッスンのほか自主練習にも励んできた。

　DJデビューの舞台は、大隅さんも通いつめるアメリカ村の人気クラブ「ジュール」。DJ名「OZICII（オジッチ）」を名乗り、この日のために購入した黒の帽子で決めた。trfの「EZ DO DANCE」で始まり、globeの「Feel Like dance」とつなぎ、フロアを一気に盛り上げる。「a song is born」「Get Wild」「Departures」「GOING 2 DANCE」「My Revolution」と、TKサウンドを7曲スムーズにつないだ。多くの観客に交じり、大隅さんの元教え子の姿も見られた。

　DJデビューを振り返り大隅さんは「最初のころはDJスクールの授業内容が全く分からず、2回ぐらいやめようと思った。しかし、『4拍子』のことを『4つ打ち』ということなど先生の話が面白くて毎週通っているうちに、気が付いたらDJになっていた。今日の出来は60点ぐらい」と話した。デビューを見守った、DJスクール主任講師で海外でも活躍するEnergy Daiさんは、「120点。今日の日本、もしくは地球上で最も盛り上げたDJだ。これからも活躍してほしい」とエールを送った。