千日前で膠(にかわ)絵展-江戸・室町時代の技法を生かす

日本画家の福元なおんどさん

日本画家の福元なおんどさん

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 千日前のギャラリー「編&かのこ」(大阪市中央区千日前1、TEL 06-6214-2595)で現在、日本画家、福元なおんどさんの膠(にかわ)絵展「骨骨龍舞(こちごちりゅうぶ)」が行われている。

ふすま4枚に骨になった龍を描いた「骨骨龍舞」

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 福元なおんどさんは短大で日本画を学んだ後、京都造形芸術大学歴史遺産学科に進学し文化遺産の保存修復の技術を学んだ。卒業後は国宝を含む古文書や掛け軸修復の仕事などをしながら、絵画作家として個展活動を続けている。

 同展は、同ギャラリー2階の畳の間を利用し、高さ160センチ、幅90センチのふすま絵4枚を展示。藍色の和紙に、金粉と銀粉を使った「金泥(きんでい)」「銀泥(ぎんでい)」と呼ばれる絵の具を使い、「死んでいるのに生きている、生と死の狭間でうごめいている龍の姿」(福元さん)を表現した。江戸時代や室町時代のびょうぶ絵や絵巻物のほか、恐竜や動物の骨格を参考に、骨になった龍を描いたという。

 「保存修復の仕事を通じて素材の勉強ができ、自分の作品にも生かすことができた」と話す福元さん。「ケミカルなものを使わず、天然にあるもので作った。金泥は本物の金なので退色しない。銀泥は時間経過とともに『いぶし銀』になる」とも。床の間には同じ手法で作った掛け軸のほか、福元さんの友人の彫刻家が作ったという龍の彫刻が展示されている。

 営業時間は12時~19時30分(最終日は16時まで)。入場無料。4月24日まで。最終日は福元さんも在廊予定。

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